酔いどれ堕天使の映画日記

劇場やテレビでみた映画の鑑賞記。原則ネタばれなし!

『スリ』(1959仏)

2008年11月18日 21時25分45秒 | 名作・映画作家探訪
BS2の深夜放送を録画してみました。

ロベール・ブレッソン監督
ドフトエフスキーの『罪と罰』がモチーフの作品です。

知性に恵まれながらも貧困から逃れられない主人公ミシェルはためらいながらも競馬場ではじめてスリをはたらきます。
選ばれし人間は“罪”さえも許されるという考えのもとやがて彼は“スリ”という行為そのものにのめりこんでいくのです。

ミシェルの独白により無駄なセリフを一切はぶいた語り口
大胆なカット割りで音楽が流れるようにとらえられた美しいまでの“スリ”の瞬間
はじめてみた学生時代はブレッソン監督の独特の映像哲学に感心したものです。

あえて素人の役者さんをつかい演技など作為的なものを極力排除しようとしたブレッソン監督ですが
今回み直してみて、ジャンヌ役の女優さんがとても美しいことに気がつきました。

☆☆☆





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