相変わらず暑いです。
この暑さにかこつけて毎晩(休日は昼間から)鯨飲しております。
さて、クリストファー・ノーラン監督の待望の最新作
先週金曜日の封切り日にみてきました。
「夢をみている間、人はそれを現実と認識している。」
監督のノーランはこのアイデアを膨らませ、相手の夢(潜在意識)に潜入し情報を盗み出す企業スパイという設定をつくりだしみごとな脚本にまとめました。
この企業スパイである主人公のドム・コブ(レオナルド・ディカプリオ)は私生活において妻のモル(マリオン・コティヤール)と繰り返し“夢”の世界を享受したことから結果的にモルを死に追いやるという暗い過去を背負った男。しかも妻殺しの容疑者として指名手配されていることから幼い子供たちを国に残し世界中を転々とする身の上です。
そんなコブのもとにライバル企業の解体をもくろむある大企業の経営者サイトー(渡辺謙)から彼を自由な身にするという条件でインセプション(=刷り込み)の仕事の依頼がもたらされます。
この荒唐無稽な設定を言葉による説明を一切省き冒頭から映像で観客をひきつけ体験させる手腕はさすがです。
文字通りスパイ映画のような展開のなかにさりげなく家族愛をもぐりこませることで作品に奥行きがうまれました。
本邦の謙さんの大抜擢、活躍ぶりもうれしいですし
エレン・ペイジやジョゼフ・ゴードン=レヴィット、トム・ハーディーといった個性的な若手俳優のキャスティングにも大満足なのでした。
☆☆☆☆