雨上がりの夕方

夕方保育園にお迎えに行くと、ちっちゃいひかるは教室の中で、お友達と遊んでいました。

「こんにちは～！お世話になりました～！」
「あ、どうも！ご苦労様です。ひかるちゃーん、お迎えが来ましたよ～！

先生は私に気が付くと、ちっちゃいひかるに声をかけます。

「ひかるちゃん、今日はお母さんのお迎え早くて良かったね」
「うん！だってひかるちゃん、ママ大好きなんだもの」

ちっちゃいひかるはそう言うと、急いで帰りのお支度をします。

おもちゃをしまって、
リュックをしょって、
靴箱から靴を出して、
最後は傘。

「先生、さようなら～！」
傘をぽーんと開こうとしたけれど、雨はもう降っていませんでした。

「ひかる、それじゃあ、明日雨だったらまた傘持って来ようね？」私が言うと、
「あ～あ、傘差したかったなぁ」と、残念そうなひかる。
「ひかるはそんなにその傘が好きなの？」
「うん！だってひかるちゃん、ママ大好きなんだもの」