黄昏泣き

生まれてから約3ヶ月になる友達の赤ちゃんは、ここのところ夕方になると酷く泣くらしいのです。
おっぱいも飲んだしオムツも綺麗。ウンチだってちゃんと出ているのに泣き止まない。昨日などは息もつけない程に泣いたので、心配した彼女は病院に連れて行く事にしました。
時間外の待合室は、急患の人でいっぱい。ところが、さっきまで火が着いたかのように泣いていた赤ちゃんは嘘のようにニコニコ笑いながら、その様子を見ていたそうです。

彼女に聞いてみると、どうも毎日同じ時間帯になると大泣きが始まるみたい。これはいわゆる、”黄昏泣き”という現象の始まりのようですね。黄昏泣きというのは、赤ちゃんが生後3ヶ月経った頃から、夕方の5時前後になると決まって大ぐずりをする事です。理由は分からないけれど、抱っこしても何をしても泣き止まなくなるのです。

夕方の5時と言えば、大人だって一日の疲れが出て来る時間帯。赤ちゃんもきっと、小さいなりに溜め込んだ一日のストレスや疲れを発散しようとしているのではないかという説もあるようです。赤ちゃんは眠たい時が一番ご機嫌が悪いものなので、酷い寝ぐずりをしているんじゃないのかなというのが私の考えです。生まれてから3ヶ月というと起きてる時間がある程度まとまってくるので、寝る時間もまたまとまってくるのですが、その分の寝ぐずりがここに来るのかなって。
主婦にとってはちょうど夕方の家事の忙しい時間帯でもあるので、黄昏泣きをされると、こちらまでもらい泣きをしてしまいそうですよね。

特別な解決策は無いそうですが、何かで気分転換してあげるといいと思います。私はその時間帯に赤ちゃんをお風呂に入れるようにしていました。夏は汗を流してさっぱりするし、冬はあったまって赤ちゃんも気持ち良さそうです。お風呂に入る事自体が適度な運動になるので、心地良く疲れて眠りやすいようにも思います。
お散歩するのもいいかもしれませんね。ちょっとの時間でもいいので、外の空気を吸わせてあげるだけでも違うのではないでしょうか。

でもこれは、赤ちゃんが成長していく中で段々おさまってくるものなので、どうかママさん達、あんまり考え込まないで下さいね。周囲の方々も、あたたかく見守って下さると助かります。

私自身現在進行形の育児ですが、子供達の赤ちゃん期は毎日がそれこそ駆け足のように過ぎていきました。特に一人目のハヤトが生まれたばかりの頃は、目の前のものをこなしていくのに精一杯で、とても子供の寝顔を眺めるような心のゆとりを持てずにいました。今思うと、何てもったいないんだろうと思うことばかりです。
色んな事を後回しにしても、もっと自分の赤ちゃんの柔らかい髪や、思ったよりも弾力のあるほっぺと甘い匂いに浸っておくべきでした。自分の人差し指の腹くらいしかない赤ちゃんの掌に、もっと触れておくべきでした。

友達には同じ思いをして欲しくないけど、避けられない道なんだろうなぁ。
私は何だか、おばあちゃんになったような気分です。