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From Hiron to many NetWalkers♪

絵本とぬいぐるみ。

2006年11月28日 23時19分54秒 | Hikki
今夜は、絵本とぬいぐるみのお話。

一冊の小説を書き上げる事と絵本を書き上げる事、
どちらが難しいかと言ったらきっと、絵本の方ではないでしょうか。

小説にしても漫画にしても、ジャンルを問わず読み終えると必ず残る余韻があります。
そして気が付くと物語そのものの感想の他に、そこに託された作者の意図にまでも想いを馳せているものです。
だけどそれが割に容易に出来るのは、膨大な量と長さの描写あってこそのこと。

それを思うと絵本というものは、短い言葉の中によくここまで沢山のものを詰め込めたものだと思います。
まるで詩や俳句の世界のよう。
詩や俳句では人の世の常、世の無常を詠われる事が多いと思うのですが、絵本にもそんなところがありますよね。
Hikkiもそんなところに惹かれるんじゃないかと思うんだけど、どうだろう?

色鮮やかで目を惹く挿絵や柔らかな文体の絵本を見ていると、可愛らしいという印象が強く残りますが、
意外にも楽しくて夢のある事だけじゃなく時には残酷なことが書いてあったりもします。
そして意外にも必ずしもハッピーエンドにはならず、寂しい終わり方をすることもあります。
子供向けのものにそういう一面が含まれているという事実に意外性を感じるのは、私の偏見だけではないような気がします。
けれど大人もまた絵本の魅力に惹き込まれる理由は、そこにあるとも思います。

絵本に描かれる様々な登場人物の言動を通して、子供達は生きていく為の知恵を学ぶことでしょう。

それにしても、絵本=可愛らしいというイメージは重要ですね。
可愛らしさというのは、人にとっても物にとっても武器だと言えるからです。

例えば、ぬいぐるみが持っている武器も同じとは言えないでしょうか。
”意図した可愛らしさ”が魅力であるぬいぐるみは物言わぬ、筈なのに雄弁に語る目を持っています。
体温は無い筈なのに触れると温かい。

その柔らかさにくるまっていると、一番大事な気持ちを思い出せたりもします。
ぬいぐるみと対面することで、知らない内に自分自身を見つめ直しているのかもしれません。
そうなるとぬいぐるみっていうのは、何よりも愛情を注いで欲しい自分自身の化身とも言えるのかな。
友達と人形遊びをしている時だって、思わず感情移入しちゃいますものね。

絵本とぬいぐるみ。

二つの共通点はと言えば、相性があるということでしょうか。
絵本ならどれでも、ぬいぐるみならどれでもいいという事はありません。
服や靴なんかでもそうだけど、一目惚れのようなことってあるんじゃないかな。
人と人との出会いに近い。
一期一会を大事にしたいものですね。