心理 カウンセリング 心の家庭教師

不登校・引きこもり、リストカット、依存症、パニック障害、対人不安恐怖、うつ…疲れた心が安心して癒される場所を目指します

新型うつについて

2012年05月14日 | カウンセリング

最近新型うつになる人が増えている。それも20代、30代の若い人たちだ。
NHKの番組でも取り上げられているほど多くなっている。

新型うつとはどのようなものなのか。
それは簡単に言うと仕事となるとうつの症状が出て、仕事が終わるとその症状が消える、というものだ。
自分にとって都合が悪いことがあると調子が悪くなり、好きなことがあると調子が良くなる。
自己中心的で他罰的という特徴がよく見られ、従来のうつ病とは対照的だ。
仕事場で多く、物事がうまくいかないことを‘会社や上司’のせいにし

「自分は悪くない」「会社が悪い」「上司が悪い」などの言葉が口癖のようになる。

つまり自分の問題点を棚上げにし他者のせいにしていつも不平不満がたまっている状態で生きている。

・・・結構周りにその予備軍が多い気がする・・・

医者からうつと診断され診断書を会社に提出し、仕事を長期にわたって休むと家でじっとして寝ているわけではなく、友達とワイワイ遊んだり、海外旅行に出かけたりする。
なまけ病、と言われるゆえんでもある。

番組では、新型うつになった人とどう向き合っていくかの例を紹介していた。
ある会社では、新型うつの若者を丁寧に扱い、無理のない程度の仕事を与えることにしているという。
その環境の中でその若者は自分の居場所を見つけ仕事を続けられるようになっていた。

それはめでたいことだ。

しかし、だ。じゃあ新型うつがますます増えていったとしたらその会社はどうやってくのか?

一方で、親の教育に原因があると指摘する専門家もいた。
私と同意見だ。
以前から私が不登校・ひきこもりのある一定割合の子は親が原因だと伝えてきたが、同じことがこの新型うつでも起こっているのだ。

以前私がひきこもりの子の家に行って指導していたときに感じたのは
子どもが家の中の自分の部屋の中に入ったきり出てこない。
親はそれを受け入れ、部屋のドアの前まで夕飯を運んではそっと置いておく。
1,2時間して戻っていくと空になった夕飯がまたドアの前に置いてある。
そんなドラマみたいなことが結構あちこちで行われていたのである。

私は親に言った。
「あなたが老いて死ねば、息子のひきこもりは直るだろう」と。

きついと感じるかもしれないがそのぐらいのことを言わないとその親はいつまでたっても子どもを子ども扱いのまま世話していくだろう。

親も変わらなければならない。

再度言うが、引きこもりの子にもいろいろな種類があるのですべてこれに当てはまるわけではない。

さてひきこもりの子にとってみれば社会は危険なところで家が一番安全なところなのだ。
しかも自分の部屋が一番安全だ。あたかも部屋という母胎内にいるかのようだ。

新型うつの若者も、同じような状態ではないだろうか。

親にいい子いい子で育てられ、私も言われたことがあるが
「うちの息子は褒めると伸びますからもっともっと褒めてください」と。
学校でも母胎内のような環境で育つことになる。

そして初めて社会に出て新入社員として会社に就職する。
そこはまるで違う世界だ。
世間の厳しい荒波にさらされる。
その子たちにとってみれば極めて危険な環境である。
我々にとっては当たり前のことだが上司からどなられる。取引先の人からは無理難題を押し付けられる。9時から5時までとはいっても夜遅くまでの残業する。etc

そんなことに耐えられなくなり会社を休むようになる。
自分を見つめることをせず、はじめから「自分は悪くない」ので悪いのは会社であり上司なのだ。

その後友達と遊んでは会社の悪口を言い合って共感しあい、傷口をなめあって母胎内回帰する。
当然会社は続かずに転々とするようになる。。。

ということではないだろうかと私は思っている。

もう危険な(と思い込んでいる)理不尽な(と思い込んでいる)仕事なんてしたくない、と。
それで、ひきこもりであり新型うつとなる。母胎内回帰の象徴の症状となる。

あらゆる病気はストレスからくる。
ストレスにさらされると身体に病気となって出てくる人もいれば心に出てくる人もいる。

安全な場所で一生暮らしたい。

そう思い、現実から逃れようとする。

しかし100%安全な場所なんて、ない。
現実の厳しさに立ち向かってはじめて、安全を自らの手で引き寄せるしかないのだ。

私は新型うつの人やひきこもりの人には育て直しをするしかないと思っている。
かなり厳しい環境にすぐにさらすのではなく、徐々に与えていく。
ストレスに若いときから慣れる必要があるだろう。

ほめてばかりではほめ殺し。
ストレスに対する耐性が低くなってしまう。

自分さえ良ければいい

から

他者を思いやる気持ち

を育て

そのためには

自分が我慢をする

という癖をつけることが大切なのだ。


親御さんで悩んでいる人、新型うつで苦しんでいる若者は喜んでお手伝いします。

また今問題なく子育てをしている子どもを持つ親は前回の「内面を鍛える」でも伝えているが
子どもに少しずつ我慢をさせることを当たり前にしてほしい。

家のルールを決め、それに従わないときは当然罰を与える。
父親がその役割を果たす。
母子家庭の場合は、我々が、社会が、先生が、その役割を果たすべきだ。

そう感じている。


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至誠塾 

ilcuore.yokohama@gmail.com


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