+3Kの牛の如く

前に向かってひたすら歩く。
感動し、希望を胸に、明るく楽しく元気に。
大地を踏みしめて歩く。牛の如く。

みかんの里「伊木力」を歩く

2010年09月07日 | その他
お盆に帰って以来、半月以上伊木力に帰っていなかった。
帰ってみると、相変わらず元気な母が田舎の小店を切り盛りしていた。
近所のおばさんたちは、朝な夕な店にやってきては、井戸端会議をしている。
いい情報交換と、お互いの健在を確認する機会になっているようだ。
お年よりは、私以上に健康には熱心である。
『膝が痛い』とか言いながら、『どんな健康食品が良く効く』とか、
情報を仕入れては『私も試してみよう』等と高額な健康食品を買っている。
『歳だから少しは痛いだろう』と内心思いながら『まあ、それで気が収まるならいいか』
と聞き流している。

日曜日は、余り時間がなかったが、朝から何時もの伊木力散歩に出た。
今日の予定では、伊木力川沿いに歩いて、長与町との境界の松ノ頭峠(まつのととうげ)から始まる「大山林道」をに出て、野川内に下りてくるコースである。
『伊木力みかん』は温州みかんで今は青々とした実をたわわにつけていた。
川沿いに広がる僅かな水田には、稲穂が実り、収穫を待つ準備が進んでいた。


川沿いの道から離れ登って行くと重尾地区に出る。重尾橋を渡ってこんどは農道を進む。
少し上がったところに温州みかんではない形の実を見つけた。


写真を撮っていたら、老婦人が車で登ってきた。
車を停めて、『それはグリーンレモンだよ』と教えてくれた。
『後継者がいなくて、手入れしてないから玉が小ぶりだ』『もう収穫時期だけど遅れている』
などと、色々と親しく話しかけてくる。
私は『野川内の○○店の者』と打ち明けると、母から聞いていたらしく「あなたが○○さんね」と益々話が続く。
10分程はなしをして、老婦人の車は坂道を登って行った。
私も再び坂道を登り始めた。すると道路端に変わった実をつけた木が見えてきた。

よく見ると「洋ナシ」のようである。収穫を期待してと言うより「柿の木」感覚で植えられたようだ。
かなり登ってきた。振り返ると野川内集落越に多良山系の五家原岳が見えてきた。

上の写真中央の薄く見える稜線がそうであるが、下はもう少し登ったところから拡大してみた。

漸く多良山系の最高峰経ヶ岳が奥の左端に少し見えてきた。
大山林道に出て、中里虚空蔵山分岐目指して東に進んだ。
もちろん今日はその中間から野川内目指して農道を下る予定である。
大山林道は舗装がされ手いて歩きやすい。

大山林道から見た多良山系のアップ写真


丁度道脇の樹木が日陰を作ってくれて、涼しい風も時折吹いてくる。
以前この林道に沿った尾根「あまりのおばね」を松ノ頭峠から歩いたが、
今日はゆっくり景色を楽しみながらの歩きである。
暫く歩いていくと大村湾が一望できて、正面に多良山系の山並みが見渡せる場所に出た。


今日の大山林道歩きは予想外に良かった。
みかん畑の間を縦横に走る農道を、手入れの行き届いたみかんの樹木を眺めて、
誰に急かされることもなく、五家原岳、多良岳、経ヶ岳、郡岳等々の稜線見ながら、
何か得した気分で山を下った。

途中で見た、川祭りの祭祀の跡。水神様祭りのようだ。
「重尾地区」

「山川内地区」




この地域では、毎年9月1日に各集落(地区)ごとに行うということだ。
持ち回りで当番を務め、当日は笹竹に供え物を吊るし、台には米団子を供えるという。
丁度最後の写真右は、米団子12個。左は茄子が吊るしてあった。
祭りの内容はもっと奥が深いのだろうが、『いい風習だ』と響いてきた。

今日は、水神様をお祭りする風習をこの伊木力で初めて目にすることが出来た。
親しみ深い人達や受け継がれる風習に会い、「いずれ、この一員に加われたらいいな」
そんな思いを抱かせる散歩であった。

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