クワガタ~スズメバチ等の覚書

   Photo & Text by こよみ

ドウイロクワガタ

2019-03-24 01:04:30 | ドウイロクワガタ

ドウイロクワガタ

Streptocerus speciosus Fairmaire,1850

体長:♂23.3~32.6mm
   ♀24.1~27.5mm

分布:チリ・アルゼンチン

↓ チリ産飼育個体






ドウイロクワガタは、一属一種のクワガタで

渋い黒銅色の光沢を纏い(まとい)

大あごや脚部、お腹などの金属光沢が更に綺麗な

わびさびクワガタです。










↓ メスはキンイロクワガタ属にも似る


↓ オスの触覚第1節は長い


↓ 背板縁取り



↓ オス腹面


↓ メス腹面


↓ 腹節に微毛



ドウイロクワガタは

以前から飼育してみたかった種ですが

なかなかそのタイミングが得られず

一時期に比べ流通量も少なくなってきました。

気が付けば市場価格は恐ろしく高騰しています。









一般に、ドウイロクワガタの飼育繁殖は

さほど難しくないといわれています。


入手した生体は

今年2月羽化したものです。

ドウイロクワガタは

羽化してから性成熟するまで

時間のかかる個体がいると聞きました。

私のことろでは

こういうタイプに限って産まなかったり

難しかったりすることがあります。





そうならないことを願い

今は20度ほどで管理して

成熟するのを待っています。





 
 
 おまけ
 
1994年、むし社から「世界のクワガタムシ大図鑑」が発刊されたとき

「どれどれ見てやろう」と

興味津々で1枚1枚めくっていくと

深く焼き付く種がいくつか出てきました。




カバー裏側のスイカ柄、ストリアータツヤクワガタ

オレゴンルリクワガタ・ムナコブクワガタ

アンタエウスオオクワガタ・アルキデス

そして、ドウイロクワガタ。





どれもこれも馴染みのシルエットからは外れ

ストリーアータに至っては

「柄まで付いたとんでもないクワガタだ!」。



*アナログ写真


あれから24年

現在ではオレゴンルリを除くすべての種が

生体で市販されるようになりました。


↓ *ムナコブ(アナログ写真)


↓ *ストリーアータ終齢幼虫(アナログ写)
 



当時、大人がクワガタを飼育するというのは

珍しがられ、理解されることは多くありませんでしたが

現在ではホームセンターでも普通に売られ

「クワガタを飼育というする」ということが

広く一般に理解されつつある趣味になったのは

うれしい限りです。




参考文献:

 水沼哲郎・永井信二,1994,世界のクワガタムシ大図鑑.
  むし社. 

 藤田宏,2010,世界のクワガタムシ大図鑑6,むし社.



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (あら)
2019-03-24 18:45:53
こんばんは。
ドウイロクワガタはいつか飼育してみたい種です。
メスはキンイロクワガタに似てますね。ストリアータツヤはクワガタっぽくなくて手を出さずにいます。
最近、小型種では、キュウシュウオニクワガタを飼育してます。雄が数頭羽化してはい出てきてました。上手くペアリング出来るか羽化ズレが気になります。
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Unknown (こよみ)
2019-03-24 22:37:31
こんばんは

ドウイロは渋くてかなりきれいで、何とか増やしてみたいです。

ストリーアータは、マルバネと同じ要領でセットしたら普通に繁殖したので、あっけなかったですが、
羽化時の筋(微毛)はきれいなものでした。

キュウシュウオニ、なかなか渋いところを突きましたね!
タイミングよく羽化してペアリングできればいいですね!

兵庫県の高山にもオニクワがいるのですが、なかなかお目にかかれない種です。
一度だけ材から幼虫がたくさん出てきたことがありますが、あんまり材割をしないので最近は見かけるチャンスがなくなってきました。
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