貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

セラフィナイト

2022-11-20 10:30:31 | 単品

サーペンティンのところでスティヒタイトの話が出て、そのついでにクリノクロアの話が出たので、ついでに。つか、クリノクロアって何だったっけ→ああセラフィナイトがそれかあ、となったので、セラフィナイト。(なんかだらしない連想だな)
まあ、だんだんネタがなくなってきたのもあるし。
だいぶ前にセルフさんで買った18ミリの丸玉。




セラフィナイトはクローライト(緑泥石)の一種クリノクロアの商品名。もっぱらロシア産で、天使の羽根のような模様があるから。
クリノクロアは (Mg,Fe)5Al(Si3Al)O10(OH)8。玄武岩が低温変成してできた緑色片岩の主要鉱物。
だいたいこんな感じかな。
  マントルのマグマ=橄欖岩 → 玄武岩 →緑色片岩
               → 蛇紋岩
蛇紋岩が「橄欖岩の水煮」だとすると緑色片岩は「玄武岩の水煮、ただし低温調理」かね。(……水煮ねえ)
石はどうやってできるか」で書きましたけど、やっぱ水が多くの鉱物を造っているんですよねえ。この問題、奥が深そう。

セラフィム(複数形)はユダヤ教・キリスト教の熾天使=最高位天使。けど、どうもメソポタミア神話の混入らしい。正統信徒は認めないけど神話というのは外来要素がけっこう含まれるものですわな。記紀神話だってそう。一神教は「神は唯一」と掲げるけど、天使というなんだかよくわからない曖昧な存在がいて、多神教的色彩を隠し持つ。(余計な話はよろしい)
「天使の羽根」はいろいろな石にあって、「エンジェルフェザー・フローライト」なんかが有名。エンジェルフェザー・クォーツというのもあるらしい。
まあこういう繊細な模様は美しいものです。特にセラフィナイトは銀色に輝くからきれい。

以前、五反田にあったクリスタルワールドさんで、セラフィナイトの原石がどっと出たことがあった。20センチくらいから大きいものは50センチくらいあったかな。
ド迫力で、羽根模様がピカピカと光って、素晴らしく美しかった。とても手が出ない値段だったけど、ちょっと欲しかったなあ。

まあ小さいものでも十分美しいです。模様ものだから固体による差が大きいけど、いい石ではないでしょうか。


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