貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

かき揚げ水晶

2024-09-01 09:47:49 | 単品

これまたパフェさんから、「ニードルソリューション」水晶。そんな形容があるんだあ。
《ガネーシュヒマール山連峰の東にあるラスワ(Rasuwa)郡産の水晶クラスターです。昔から「かき揚げ」状水晶として散見されましたが最近では入手が非常に困難になっています。クローライトが内包しリモナイト(褐鉄鉱)の皮膜が特徴で、鋭い針のようなDT水晶の群晶です。形成された状況を推察すると、晶洞の中で束縛のない(ソリューション)状況で水晶が成長しました。採掘は繊細な形状のため非常に困難で運搬も然りです。》



「かき揚げ」とはよく言ったものですな。ごぼう、にんじん、たまねぎなんかの天ぷらはおいしいですよねえ。平凡な野菜だけでも天下の珍味になる。通ぶるわけではないけどやっぱり塩で(いいよそういう話は)

しかしですね、水晶だけじゃなくて、結晶がアクロバチックな姿でくっついている標本というのはよくある。時々はぶっささっていたり。そういうの見るたびに、不思議な気持ちになる。ああいうのってどうやってできるの?
熱水の中で別々に育った結晶がひょんな具合で接合した?
でも接合には時間が掛かるのではないかい? その間、熱水はじっとしていたの?
結晶が育つには途方もない時間が掛かる、とよく言われているけど、本当にそうなのかね。もしかしたら結晶はとんでもなく早い時間でできたりするなんてことはない?
「斉一説」というのがあって、人間は現在起こっている緩慢な変化が、昔も将来も続いていくというふうに考えがちだけれども、実は自然の変化の多くは、突然、劇的に起こることも多い。生物の進化だって、あれこれ悪戦苦闘してわずかずつ変化が蓄積して、というふうに考えがちだけれど、どうも進化は、突然、爆発的に起こるらしい。カンブリア紀のエビとカニとシャコの混ざったようなのがあるけど、あんなの徐々にできたなんて思えないですわな。大陸地殻の生成だって、小さな島弧がぼちぼちと集まってできたのではなくて、いまだ想像されたこともない爆発的な変動で作られたのではないか。
鉱物の生成もまた、「何千年にわたって育った結晶」というのは嘘で、ごく短い時間で成長したりするのではないか。
なんていうのは妄想です。(何だよw)
しかしねえ、このエジリンの勝手放題な結合を見ても、なんか結晶ってそんなにゆっくりじっくりしたものではないような気がしてくるんですねえ。

 


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