アンデシン。中性長石。またややこしい長石。何度書いても覚えない。(老化でしょw)
アンデシンは、「斜長石=プラジオクレース」の一種で、アルバイト(曹長石)とラブラドライト(曹灰長石)との中間。(プラジオクレースは覚えたんだw)
よく出ているのは、「レインボー・ムーンストーン=アンデシン・ラブラドライト」というもの。透明度が高くて色種類が多いものは、実に美しい。あちきの大好きな石です。こちら。
アンデシンとラブラドライトが層をなしていて、それが七色の光を作るのか。詳しいことは知らない。ラブラドライトのラブラドレッセンスは「ラブラドライトとオリゴクレースが薄い層を作っているから」という説明をどこかで読んだ。オリゴクレースはアンデシンよりさらにアルバイト寄り。ううむ、よくわからん。(わからんことを書くなよw)
「透明なラブラドライト」というのは、ちびいのをいくつか持ってますけど、おおむね青と金色の光。美しいですけど「レインボー」と言えるほど多色なものはない。
(なんでこんないくつも持ってるんだよw)
けど、アンデシンとラブラドライトとの差は、ごく微細なカルシウム比率の差。一つ一つの石に「これはアンデシン、こっちはアンデシン・ラブラドライト、それはラブラドライト」なんて判定をしているわけではない。「レインボー・ムーンストーン」イコール「アンデシン・ラブラドライト」ということにしているのではないでしょうか。
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じゃあ、アンデシンそのものというのはどういうものか。
まあいろいろあってよくわからないけれど、前にも書いたように、反射光ではおおむね赤いのだけれど、透過光が青になるものがある。
これはミネラルフェアか何かで買った1000円のペンダントトップ。
造りがあまりにもちゃちなので、優美さに欠けるけれど、赤→青の透過光変色はちゃんと観察できて、面白い。うーん、いっそ枠を外してしまおうかな。
これはその後ミネラルショーだったかで300円で買った「アンデシン」原石。(なんかチープものばかりだねw)
単純に「赤で透過光が青」というのではなく、微妙な色がころころ変わる。
「プレオクロイック・コーネルピン」ほどダイナミックでも派手でもないけど、なかなか素晴らしい。こういう「何色かわからない石」というのは、どうもあちきは好きなのですねえ。(君自身も何者かわからないよなw)
一方、こちらは「レインボー・ムーンストーン=アンデシン・ラブラドライト」の原石。確かに色が多彩で鮮やかではあるけど、けっこう似てる。
どうもアンデシンという石、正体不明。
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妙に惹かれながら、どこかでアンデシンの美しいのは出ないかなあ、と期待していた。
KARATZさんで時たま、「赤で透過光が青」のルースが出たけど、えらく高いので手が出なかった。
ところが先日、妙なルースが出た。虹色の筋々が出ていて、ちょっと珍しい感じ。貧石にとってはお安くはなかったけど、衝動買い。石禁? そんなことありましたっけねえ。
見た目はもっと美しい。ああ、いい写真機が欲しいなあ。(写真機?)
赤⇔青の方向変色と虹色の筋模様がとても美しい。この筋々はインクルージョンではなく、構造色らしい。微細なカルシウム比率の違いが層構造を作っているのか。一番最初に上げたペンダントトップでも、筋々模様が見える。アンデシンはこういう性癖があるのか。(性癖?)
横から見ると赤一色なんですけどね。不思議。
こういう「レインボー・ニードル」とか「カラーバンド」とか言われるものは、サファイアとかスキャポライト、エンスタタイトなどでも見られるみたいですね。これは前に上げたレインボー・スキャポライト。
こういうものがインクルージョンによるのか、構造色なのかは、どうもはっきりわからない。層の部分に別金属が入り込んでいる場合もあるでしょうし。どうなんですかね。
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前にも書いたけど、アンデシンは着色ものが出回ったために、評価がだいぶ落ちたらしい。カラッツさんでも「一般的にアンデシンは加工(銅拡散)されていることが多い」と注記が付いている。
けど、このレインボー模様はちょっと含浸着色では出ないんじゃないでしょうかね。
純粋なアンデシンの産出量は多くないらしい。加えて着色問題のせいで人気も盛り上がらない。妙なかっこうで「レアストーン」みたいになっている。
でも、不思議で美しい石です。
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