タイガーズ・アイは前にブルー・タイガーアイというのを上げました。
基本的に「角閃石仮晶石英」とされている。ところが mindat にこんな記述がある。
《私たちの研究では、タイガーアイの輝きの原因となるテクスチャは仮晶を表していないことが明らかになりました。むしろ、タイガーアイは、亀裂シール鉱脈充填プロセス(a crack-seal vein-filling process)を介して同期的に鉱物が成長する典型的な例であると主張します。》Heaney, Peter J., Fisher, Donald M. (2003) New interpretation of the origin of tiger's-eye. Geology, 31 (4)
タイガーアイは角閃石の繊維状結晶が石英に交代されることでできる「仮晶の典型」として様々な本で紹介されているけれど、そうではない、と。じゃあ何だ、と。この文章ではよくわからない。石英と角閃石が同時に形成したということなのか。
ううむ。本当でしょうか。よくわかりません。
で、今度はヤフオクの同じ出品者さんから、美しそうな「アイアン・タイガーアイ」というのが出ていたのでゲット。
丸玉などの磨き石としてあちこちで見る。赤い層が特徴。
原石のままだと粉っぽくて白茶けているけれど、水で濡らすと色が鮮やかになる。
横の部分は鮮やかな色の層の重なりが見える。
赤、青緑、黄色の薄い層が重なっている。赤はライモナイト? 青緑は緑泥石か何か? 黄色の部分が磨くと金色になるのか。
しかしこれ、ほんとにタイガーアイ?
特有の繊維状のテクスチャーはがとんど見えない。ブルー・タイガーアイでは層に対して直角に繊維構造が見えたけれど、これは層が薄くて繊維構造はよく見えない。むしろ「片麻岩」ではないか。いや、こんな薄い層の片麻岩なんてないか。
まあタイガーアイというのは純粋鉱物種ではなく岩石の名前。岩石だからいろいろなものがある。中には「仮晶」のもあるのかもしれないし、こういう片麻岩ぽいものもあるのかもしれない。
よくわかりません。
しかしこれはこれでとても美しい石です。水石的に飾るととても映える。謎めいて面白いし。
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