丘を越えて~高遠響と申します~

ようおこし!まあ、あがんなはれ。仕事、趣味、子供、短編小説、なんでもありまっせ。好きなモン読んどくなはれ。

求む、牧羊犬!

2010年04月16日 | お子様
 校区内に不審者が出没した。ちょっとした騒ぎになって、小学校は集団下校となった。その日は仕事を昼から休ませてもらって、子供達の見守りのため通学路に立った。
 それはまあ、いいんだけど……。

 問題は学童なのだ。集団下校の時間よりうんと遅い時間に学童児は下校をすることになる。そして困ったことに、学童と学校は別組織なので学校も学童児にはあまり配慮をしてくれない。今に始まった事ではない。父母会がうるさく要求しなければ、学童の指導員に「集団下校しましたよ」の一言もないのだ。その原因は市役所内の管轄部署が別というところにある。教育委員会所属の学校と、課外対策課の管轄にある学童。ちなみに教育委員会と課外対策課は市役所の同じフロアにあるのだぞよ。それも隣同士。なのに分厚い壁がある……。縦割り行政の縮図ってヤツだ。
 ま、そんな愚痴をココでこぼしても始まらない。とにかく学童児の下校を見守るために、父母会の役員が集まって児童の列について歩くことになった。
 住んでいるエリアでだいたいのグループ分けがされているので、各グループに一人は保護者がついて、いざ出発!

 ところが子供達ときたら……。ほとんど羊の群れ状態。なんで役員がひっついているのか事情はわかっているはずなのに、も~、あっちにフラフラ、こっちにフラフラ。しゃがみこんで遊びだすは、ふざけて車道にはみ出るは、通学路を外れて裏道から帰ろうとするは、注意されるとふてくされるは……。哀れな子羊が群れからはぐれて狼に食べられては一大事。そう思うからこそ寒い中、わざわざ自転車で、それも押して付き添っているというのに、この子羊どもはまったく緊張感がないのである。
 イライラハラハラしながらも最初の五分ほどは「他人の子供だから……」と多少は遠慮していたが、まもなく
「ごらああああ(怒)! まっすぐ歩げ~~~~~!! 状況がわかっとんのか!!」
 と、思わずオッサン声で叱り飛ばしてしまった。その様はまるっきし羊を追い立てる牧羊犬……。それも大型(笑)。
 
 ああ、この哀れな子羊達の家路を守るために、誰かホンモノの牧羊犬を提供してくれないだろうか……。父母に吼えられてもびびらない子羊も、ホンモノの犬に吠え立てられればちょっとはビビるだろうに……。



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