中国共産党は15日、人口抑制のため1979年に導入した「一人っ子政策」を転換することを公表した。夫婦のどちらか一方が一人っ子なら第2子まで出産を認める。中国では高齢化が進み、労働力不足や社会保障費の増加が問題になっている。出生数を増やして若年層を厚くし、将来の人口減による悪影響を軽くする。
共産党が15日に公表した中央委員会第3回全体会議(3中全会)の決定全文で明らかになった。一人っ子政策を導入した結果、今年34歳以下の人はほとんどが一人っ子になっている。政策転換で、第2子を持てる夫婦が大幅に増えることになる。
中国政府によると、人口に占める65歳以上の比率は2012年末時点で9.4%。国連の推計では35年に19.5%まで上昇し、現在の日本に近づいていく。
外資系企業の工場などが集中する沿海部ではすでに労働力不足が深刻になっており、従業員不足で生産に支障が出るケースもある。年金や医療保険など社会保障関連の政府支出も急増。12年は前年比22%増えた。このまま高齢化が進めば「中国社会は豊かになる前に老いる」との見方も出ていた。
中国では70年代にかけて人口の多さを国力ととらえた当時の最高指導者、毛沢東氏が多産を奨励し、全土で食糧危機が広がった。その後、子どもの数を制限するという世界でもまれな政策が導入された。
共産党が15日に公表した中央委員会第3回全体会議(3中全会)の決定全文で明らかになった。一人っ子政策を導入した結果、今年34歳以下の人はほとんどが一人っ子になっている。政策転換で、第2子を持てる夫婦が大幅に増えることになる。
中国政府によると、人口に占める65歳以上の比率は2012年末時点で9.4%。国連の推計では35年に19.5%まで上昇し、現在の日本に近づいていく。
外資系企業の工場などが集中する沿海部ではすでに労働力不足が深刻になっており、従業員不足で生産に支障が出るケースもある。年金や医療保険など社会保障関連の政府支出も急増。12年は前年比22%増えた。このまま高齢化が進めば「中国社会は豊かになる前に老いる」との見方も出ていた。
中国では70年代にかけて人口の多さを国力ととらえた当時の最高指導者、毛沢東氏が多産を奨励し、全土で食糧危機が広がった。その後、子どもの数を制限するという世界でもまれな政策が導入された。