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夏のボーナス、民間・公務員ともに増加 個人消費回復の後押しになるか

2015年05月25日 05時57分52秒 | 経済
ボーナスが上昇傾向にある。個人消費回復のバロメーターとも言え、その動向が気になるところだ。

 シンクタンクや労働組合の調べによると、この夏のボーナスにあたる賞与、一時金が軒並み上昇していることが分かった。大企業と中小では差があるものの、2年連続で上がる見通しで個人消費の回復を後押ししそうだ。

 一般社団法人・労務行政研究所が5月7日に東証1部上場企業122社を対象にした、夏季賞与・一時金の妥結水準の調査結果を発表、平均73万4,434円で前年同期比3%増になったことが分かった。2008年のリーマンショック後では最も高い妥結額という。製造業、非製造業とも堅調で景気回復や政府による賃上げ要請がボーナスに反映しているとみられる。

 大企業以外でも上昇傾向が顕著になっている。日本労働組合総連合会(連合)の集計によると、今春の春闘で年間の一時金(夏冬型)について労働組合の要求に対する経営側の回答は、製造業で83万2,323円、金融・保険で94万8,000円と要求通りか上回った。全体でも76万7,209円と昨年実績に比べて上昇した。年間額で大企業には及ばないが、中小にもボーナスの改善が進んでいることが分かる。

 公務員のボーナスも増加が見込まれる。民間シンクタンクの、みずほ総合研究所が労働組合や厚生労働省の速報値を分析し4月10日に発表した「2015年夏季ボーナスの見通し」によると、公務員の1人当たりのボーナスは前年比で4.3%増加する見込み。昨年の人事院勧告で給与や夏季ボーナスの支給月数が引き上げられたことが背景にあるとしている。

 こうしたボーナスの増加は個人消費回復の原動力になりそうだ。みずほ総合研究所は「夏のボーナス増加は、消費税増税後の回復ペースが鈍い個人消費の下支えとなるだろう。個人消費はガソリン代や電気代などエネルギー価格下落による家計の実質購買力改善の影響も加わり、回復の動きが続くとみられる」とコメントしている。

 中小企業の中には依然として業績回復を果たせず、ボーナス不支給が続く企業もあるとみられるが、全体で見ると所得や消費が抑え込まれていた長いトンネルから、ようやく抜け出す兆しが出てきたのかもしれない。

加藤 秀行[著]、深見 圭[著]
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中国各地で“キレるドライバー”が増殖中 暴行を受けた女性ドライバーが自殺するケースも……

2015年05月25日 05時57分14秒 | 海外情報
 このところ、中国のニュースで毎日のように見かけるのが、「路怒」(ルーヌー)というキーワードだ。読んで字のごとく、路上での怒りを意味する言葉である。

 事の発端は、5月3日に四川省成都市の路上で起こった暴力事件。2台の車がもつれるようにして路上で止まると、前の車から降りてきた男が後ろの車の運転席に駆け寄り、無理やりドアを開けて、運転手を外に引きずり出した。

 引きずり出されたのは女性ドライバー。男は路上に倒れ込んだ女性に対し、蹴りを入れるは引きずり倒すはと、激しい暴行を加え、しまいにはつまずいた女性の顔面にまで蹴り入れるという狼藉ぶり。

 ちょうどこの場面に出くわした別の車の車載カメラがこの一部始終を撮影しており、これがニュースで流れるや、大きな問題に。しかも、それと前後して立て続けに似たような路上でのドライバーやバイク運転手による暴力事件が各地で起こり、それを伝えるニュースには「路怒」の文字が躍るようになったのだ。

 中国東部の安徽省では4月26日、電動バイクを運転していた女性が急に曲がったためにぶつかりそうになった三輪電動バイクの男が女性に近づき、女性の頭部に蹴りを入れてケガをさせ、立ち去るという事件が発生。しかも、蹴られた女性はショックのあまり、翌日自殺してしまうという痛ましい結果となった。

 雲南省昆明市では、高速道路の料金所で1台のベンツが割り込みをしたことから争いになり、一人の老人がベンツに轢き殺されるという事件が起こっている。

 実はこの「路怒」という言葉はすでに数年前から現れており、そもそもは英語の「road rage(ドライバー激怒症)」を直訳したもの。つまり、この現象は中国特有のものではなく、アメリカでも1980年代終わり頃から問題になっていたのだ。そして今は、同じ現象が中国でも起こり始めているということわけだ。

 現地に住むライターの三井和雄氏は、路怒現象についてこのように説明する。

「中国では車の数の増え方がハンパではなく、報道によると、2001年には全国の自動車販売台数は200万台強だったのが、それから13年後の14年には2,300万台以上、つまり11倍にも増え、自動車台数は1.5億台を超えている。この急増ぶりに交通インフラが追いつくはずもなく、各地で渋滞が増える結果となった。ましてや中国人ドライバーの辞書には“譲り合い”などという言葉は存在しないので、『すったの』だの『ぶつかった』だのというのは日常茶飯事。路上に車を止めて言い合っているドライバーたちの姿をよく見かけます。ただ、中国では口論にはなっても、暴力沙汰になることはこれまで少なかった。渋滞などによる路上でのイライラが、“路怒”という過激な行動に走らせているのかもしれません」

 増え続ける自動車台数、改善には長い時間がかかる交通インフラの整備、ほとんど絶望的なドライバーの運転マナーの向上。イライラがさらに増大する夏に向けて、「路怒」の事件はこれからも増え続けていくかもしれない。(取材・文=佐久間賢三)
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