歴史に学ぶ人事・経営論

横浜の社会保険労務士・行政書士関口英樹です。

部下の管理法

2015-05-13 08:58:53 | 日記
みなさんの会社では、上司が焦りを抱えてないでしょうか?
上司の焦りは部下の焦りとなりうるのです。

2代目の征夷大将軍の徳川秀忠。
彼は父が生きていた頃、常にコンプレックスを持っていた。

彼は関ケ原の合戦で、真田家に足止めされ、本戦には参加できなかった。
15年後の大阪の陣では、全軍の総指揮を取ることを家康が許さなかった。
秀忠はそのもどかしさを家臣たちに大声でグチっていたのだ。

そんな様子を見ていたのが、秀忠の旗本の山田という武士だ。
「秀忠公にお仕えしても出世は望めない。
いっそのこと、大御所様である家康公にお仕えしたほうが、
出世の道が開けるのでは」
と考えた。

そんな頃、真田幸村が、家康の本陣に奇襲をかけてきた。
家康の陣はメチャメチャに乱され、家康のそばにいた武士のほとんどは
逃げ去ってしまった。

このことを知った秀忠軍が援護のため、駆けつけた。
そのとき、先頭を走ってきたのが山田だった。
山田の奮闘により、真田勢は追い払われたのだった。

あやうく助かった家康は、山田を呼んだ。
「そなたの働きは実に見事であった。
ところであまり見ない顔だが、わしの家来か?」
「大御所様のご家来ではありません。秀忠公の家来でございます」
「とにかくご苦労だった。
自分の部署に戻れ、秀忠にはわしから話しておく」
山田は喜んで自分の陣に帰って行った。

その家康、秀忠を呼んでいきなり言った。
「山田をクビにせよ」
秀忠はびっくりした。
「私の見るところ、父上の危機を救ったのは山田の働きです。
褒美をくださるのかと思っておりましたが・・・」

「バカ者!だからお前はダメなのだ」
「山田はお前の旗本であって、どんなときでもお前を守らなければならない。
それにも関わらず、自身の役割を放棄し、他人(家康)の急場に駆け付けた。
自分の主人を放り出してまで、出世しようという武士は、
徳川家にはいらない。
しかし山田にそういう考えを持たせたお前にも責任がある」

秀忠は自身の心が読まれた気がして背筋が寒くなった。
「山田が焦ったのは、自分の焦りがあの男に乗り移ったのだ。
責任は自分にある」
と考え、山田をクビにしなかったのだ。

「上司の焦り」は伝染するのです。
みなさんの会社では、こういったことはありませんか?
みなさんの部下の管理・指導法を教えて下さい。




~中小企業の法務担当~
社会保険労務士・行政書士 関 口 英 樹
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