歴史に学ぶ人事・経営論

横浜の社会保険労務士・行政書士関口英樹です。

土用の丑の日と経営者の覚悟

2022-05-26 19:32:14 | 歴史に学ぶ人事経営論
発明家、画家、小説家、本草学者、コピーライターとして多才な能力を発揮した平賀源内。
彼は、土用の丑の日の発案者でもある。
「暑い夏には、味の濃いうなぎの蒲焼は売れない。」
と嘆いたウナギ屋が源内に相談。
昔から、季節の変わり目である土用の丑の日には、「う」の付くものを食べるのが良いとされていた。
そこで、「土用の丑の日」の看板を掲げさせたところ大当たり。

8代将軍徳川吉宗の享保の改革の真っただ中に、高松藩の足軽の子として生まれた源内は、幼くして天才と評判だった。
武士の教養である儒学はもちろん、本草学まで学んでいった。
「薬の原料となる植物、動物、鉱物などを研究する本草学こそ、これからの世に必要だ。」
そう考え、学びを深めていった。

かくして父の死により、高松藩に仕えるようになった。
本草学に興味を持っていた高松藩主松平頼孝は、源内の豊富な知識を高く評価。
松平家の屋敷内にある薬園(現代の農業試験場)で、薬草の研究に携わらせた。
その働きが認められ、外国との交流のある長崎への留学を許される。
そこでは、本草学に留まらず、西洋の学問を貪欲に吸収。
源内の好奇心を、一層高めていった。
「もっと深く、本草学を学びたい。」
そう考え、江戸への憧れを強めていった源内は、藩に暇願い(いとまねがい、辞表)を提出。
大きな希望を抱き、浪人となった源内は、江戸へ向かう。

この頃、江戸では、吉宗の命により、国産の薬の開発を推し進められていた。
国益のため、薬の開発に励んだ源内。
その活躍で名声を得た源内は、皮肉にも、高松藩から、3人の従士を雇える3人扶持の役職を与えられ、
藩に再士官されられる。

出世を果たすものの、激務のため、勉学に励む時間が取れない。
源内は、藩主頼孝に自身の思いをぶつける。
「もっと、自由に生きたいのです。何卒、わがままをお許し下さい。」
藩に再び、暇願いを提出。
「そなたの望み、しかと受け止めた。その代わり、士官御構(しかんおかまい)に処する。よいな。」
士官御構とは、藩を出た家臣が、他家に仕えられないように回状を出す、切腹に次ぐ、重い処分である。つまり、一生、浪人のままだ。

「自由に研究して、自分の思うように生きたい。」
そう考えた源内は、処分を受け入れ、江戸に向かった。

源内の強い覚悟は、経営者たるも、かくあるべきではないだろうか。


令和4年4月と令和4年10月に、育児介護休業法が改正されます。
・育休を取得しやすい雇用環境の義務化
・有期契約社員取得の緩和
・産後パパ育休の創設
・育休の分散取得
就業規則の改正が必要となります。
質問はご遠慮なく。


~中小企業の人事・法務担当~
関口総合法務事務所 社会保険労務士・行政書士
ALPHA FOLKS株式会社 代表取締役
関口 英樹

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