何か違うのか。
オクで部品取りに買った、SRX400のマフラー。
刻印は600用と変わらない。
エキパイ接続部の古いガスケットを外した。
激しくくっついていて、破壊するしかなかった。
エキパイ差し込み部の内側には、古いガスケットの残骸が残る。
これはワイヤーホイールか何かで削れば取れる。
左の穴から覗くと、2本のエキパイをまとめたパイプと膨張室の接続部が見える。
カタログの透視図では、大きな初段膨張室内でエキパイがさらにとぐろを巻いて、見えているこの穴のすぐ裏側にガスが排出される。
ガスは初段膨張室から、このサイレンサーに入る。
透視図では、サイレンサー部は前後2室に仕切られ、ガスはまず後ろの室に入り、仕切板の通路を経て、前の室に入り、テールパイプから排出される。
んー、中を見たくてウズウズするな。
誘惑に勝てず、切開した。
テールキャップの溶接部で切断。
サイレンサー前室からの長いテールパイプは仕切板に溶接されているが、仕切板は薄い上に熱とサビで劣化しているから、しつこく曲げ返していれば、疲労で折れて外せた。
サイレンサーの仕切板。
長円形のパイプは、前後室の通路。左のパイプが初段膨張室から前室へのパイプ。テールパイプは右上の穴に入っていた。
仕切板をタガネでハツって外した。
中は単なるガランドウ。
見て分かるように、後室の方が2/3くらい、前室は1/3くらい。
高温のガスが入る後室の方が、やはり壁のパンチングがひどく腐っている。
それにしても、600用と何が違うのか、600用をバラす勇気がないから、結局解明できなかった。
テールパイプは外径1インチで、XT400Eと同じ。でも、車体に付いていたマフラーも同じだった。
車体に正しい600用が付いてるかはわからないから、なんともいえないけど。
テールパイプは、仕切板の先で、インレットがわずかにフレアしてあった。
初段膨張室からのパイプは外径30ミリくらいで、このテールパイプのフレアが中にちょうど入るくらいだ。
仕切板なしで、テールキャップをそのまま再溶接した。
サイレンサー部は、2段階膨張から、1段になる。
XT400Eのマフラー糞詰まりを同じやり方で直したからわかるが、この程度では、音量はほとんど大きくならない。
理論上の有効管長に違いが出るのかとかいうムズカシイ話は、俺には分からない。
塗装しようとサビ落としをしていたら、サイレンサーの下面が腐って、穴が開きかけていた。
普段見えるとこでないから、当て板を溶接する。
塗装中の補修部。
ぱっと見は、まったくノーマルだ。そらそうか。
出来上がれば試してみたくなる。
まず、元のマフラーを外した。ガスケットが新しいから、すんなり外れる。
さすが、元々の溶接はキレイだな。
今回はキタコのガスケットを使う。
ステーのゴムから、ブッシュが抜けていた。
このステーも部品取りに付いててよかった。
ボルトが齧りまくりだったクランプのナットは、タップでさらった。
取り付け。
よく見ると、かなりワイルドな溶接跡で、手を加えているのが分かる。
さて、エンジンかけたら、まずサビの粉やら破片がテールパイプから噴き出してきた。テールキャップを溶接した後でサビ穴を直したからだな。粉はじき出なくなったけど、たぶん破片の類はマフラー内に残ってるだろう。
音量は元のと大差ない。音質は、ノーマルよりも、ドルドルドル…って感じの低い音が目立つかな。吹かしてみても、元と同じような、ズバババン!という感じで、変化というほどのものはない。
走ってみると、5速60km/hとかでは巡航中もパタパタ聞こえていたのがほとんど聞こえなくなって、ドルルルルル…という響きが低く聞こえるようになった。アクセル開けるとタタタタタタタ…ってなるけどな。
抜けがどうかとかは、全力でテストできるとこに持ってかないとわからない。
公道速度の範囲では、特に力があるでもなく、ないでもなく、音が大きくなるでもなく、音質が少し低音寄りになったくらいか。
ま、お遊びとしては興味深かった。テールパイプをいろいろ調整してみれば、またいろいろ変化があったりするんだろうけど、またの機会だな。