老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

五感のケア (1)

2022-03-29 12:50:47 | 介護の深淵


1862 感謝

見出しに“五感のケア”と書いた五感とは何か、

普通“五感”はと聞かれると、
「人間が外界の刺激を感じる事ができる五種の感覚(五感)」を思い浮かんできます。
それは視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五つです。

ここではもうひとつの“五感”は、ケアサービスの視点から捉えていきます。
それは、感謝・感心・共感・感動・感性の五感であります。

まず、『感謝』の精神からケアが始まります。
私(介護者)が居る(在る)からあなた(利用者、入居者)が居る(在る)のではありません。
利用者が居るから私が居るのです。

あなた(利用者)に居宅介護事業者のサービスを選択していただかなければ
私の持っている介護技術や専門的知識は活かされないし、
また介護関係も成立しないことに、私たちは気づいているでしょうか。

会社の組織に置き換えても同じことが言えます。
社員が居るから社長が居るのであって、
根底には感謝の気持ちがなければ会社も死滅していきます。

素直に感謝し相手に尽くしていくこと、
平易でありながらも忘れがちになり、
いつのまにか「介護してあげている」という落とし穴に足を奪われてしまう危険性が
潜んでいることに注意をしなければなりません。

2007年9月22日 福祉専門学校介護福祉科の学生に対して話をしたものです



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