丙丁童子のブログ 

◎まだ、だれもいっていない、そんなこと、あんなこと。(童子)

本日(12/15_夕)の その他ニュース

2019-12-15 20:41:50 | 2017年3月~2021年7月
米歴史家のジェームズ・アダムズは1931年の著書で「アメリカンドリーム」という言葉を初めて使い、誰もが能力と実績によって機会を与えられ、より良い人生やより豊かな生活を実現できる国こそが米国の夢なのだと説いた。ミレニアル世代やポストミレニアル世代は、前世代よりアメリカンドリームをつかみにくくなりつつある。(中略)息子が父親の所得を超える確率は40年生まれが95%、84年生まれが41%で、より顕著な落ち込みがみられるという。「成長の鈍化よりも、不平等な分配の影響が大きい。アメリカンドリームを復活させるには、幅広い所得層に恩恵が行き渡る成長が必要だ」(中略)08年9月のリーマン・ショックとその後の景気低迷が響き、ミレニアル世代が経済面で割を食っている。1930年代生まれ世帯は実質資産のあるべき水準を17%上回り、40年代生まれと50年代生まれも4%多かった。これに対して60年代生まれは11%、70年代生まれは18%下回り、80年代生まれに至っては34%少ない。金融危機がすべての世代に打撃を与えたとしながらも、「80年代生まれの世帯はほかの世代ほど資産を形成できないリスクが大。いわゆる『ロスト・ジェネレーション(失われた世代)』」と警告している。米国の若者が豊かになれないのは、少ない所得や資産のせいだけではない。借り手1人当たり3万ドル程度にのぼる学生ローンの重圧ものしかかる。4年制大学の2019~20学年度の学費は私立が平均3万6880ドル、公立が1万440ドルで、30年前の2~3倍に膨らんでいる。米コロンビア大学のクレイトン准教授が18年にまとめた論文によれば、学生ローンを利用して03~04学年度に大学や大学院に入学した若者の17%が、12年以内にデフォルト(債務不履行)に陥った。一方、米ボストン大学のシェル教授は「学位の経済的な恩恵がくすみ始めた」と指摘する。00年以降は大卒と高卒の賃金格差の拡大に歯止めがかかり、いまや大卒の25%が高卒の平均賃金を下回っていると分析した。夢を持てない若者の不満や怒りは社会の分断を深めるだけでなく、安易な処方箋に頼るポピュリズム(大衆迎合主義)の温床になりかねない。「オーケー、ブーマー」現象の根底にある世代間格差の是正に向け、効果的な成長戦略や所得分配などの知恵を絞れるかどうかが問われる。(日経 記事より) . . . 本文を読む