春です。
春。
街に来ている春よ、春、です。
春よ春、
街に来てゐる春よ春、
横顔さへもなぜ見せぬ。
春よ春、
うす衣ぎぬすらもはおらずに
二月の肌を惜をしむのか。
早く注せ、
あの大川に紫を、
そこの並木にうすべにを。
春よ春、
そなたの肌のぬくもりを
そよかぜとして軒に置け。
その手には
きっと、蜜の香か、薔薇の夢、
乳のやうなる雨の糸。
想ふさへ
よしや、そなたの贈り物、
そして恋する赤い時。
春よ春、
おお、横顔をちらと見た。
緑の雪が散りかかる。
「二月の街 作 与謝野晶子」
与謝野晶子さんの歌が大好きで
春になるたびに
この「二月の街」を思いだし、何度も日記の題材して書いたことか…。
しかし、いつも題名を忘れていて、ググっているんですが。。汗
春、です。
横顔がちらと見えるかなあ