goo blog サービス終了のお知らせ 

少年カメラ・クラブ

子供心を失わない大人であり続けたいと思います。

モードの帝国

2006-07-03 22:40:19 | 哲学
以前読んだ山田登世子氏の別の本を読み始めた。題名はモードの帝国。

ファッションとはモードとは。それはあくまでも表面である。

その内側に何かがあると思わせる表面。でも、その表面を取り去っても中身など何もない。ファッションとはそういうものであると。

ファッションは揺らぎであるとも。既成の概念をぶち壊して踏み込み、バランスするところまでゆり戻される。その危ういバランスこそがファッションを作る。

中身を包み込む包装。プレゼントを包む包装とは何か。確かにプレゼントって開けるまでが楽しいことってある。中身が何かということよりも、中身を想像するそのプロセスこそが贈り物の全てなのかもしれない。開けてしまったらそれでしまいである。それが予想通りであれ、そうでなくても、リアルになった瞬間に全ては終わる。ファッションもそんなもんだというのでろう。

写真も同じかもしれない。写真の技法やフレーミングのようなことは本当に重要なことではない。その映像の後ろに隠れた意味、それを見る人に想像させること。それが写真の全てである。そのために必要な技法を考える。額装を考える。

要するにイメージである。人の頭の中に浮かんだイメージ。それが大切なのだ。

そして、そのイメージはいつもダイナミックなものであることにも注意が必要だと思う。服を脱いだ瞬間、包装を空けた瞬間、そういう瞬間にイメージは凝縮する。イメージとは変化である。決してスタティックなものではないところが難しい。