再び建具職人、そして。。。

今日は、1年半ぶりぐらいに鍼の研修会へ参加することができました。

このまま、新型コロナウイルス🦠が収束してくれれば良いのですが

まだまだ油断大敵ですね。

毎週日曜日は、院長の自伝です。

しばらく養生していたが、視力は低下することも無く、痛みも起こらない。

失明という不安は有るものの全くの健康体である。
何もしないで遊んでいる自分にいらつく日が続く。
そんな時、祖父の知り合いが建築業を行っていてそこで建具屋さんを探している
と言うのだ。仕事は自由に行って良いと言う、適っても無い条件である。不安は
あったがとにかく引き受けることにした。場所は車で四十分の天竜川沿いにある
大工さんが何人かいる大きな建築屋さんであり、その一角を借りて建具を作るので
ある。家の完成が近づく頃に建具の寸法をとりに行き、建具をつくる事から家に切
り込みに行くまで全て私一人で行うのだ。責任はあるが、充実した毎日が続いて
いた。なんだ、医師は近いうちに失明すると言ったがなんてことないじゃないか…。
何不自由なく楽しく仕事が出来ていた。ところが、一年半ほど過ぎた頃その日が
やってきた。
朝眼を開けてもぼんやりとして周りが見えない。痛みも無い。前日までは普通に
仕事が出来ていたのに……。この日を境にベーチェット病は悪化の一途を辿ることになる。
勿論仕事先には事情を話して退職することにしたが、作成中の建具も有り大変にご迷惑をかけてしまった。 

次週に続く