あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

経絡治療について

2024-06-20 21:48:00 | 学問
こんにちは。スタッフの上野です。

昨日は、日差しが強い1日でしたね。
暑い中歩いていると、
こもれ日に照らされた紫陽花が涼し気で、少し羨ましかったです?
日の光と影とで、ちょうど、
陰陽入り混じってますね??

さて。昨日は水曜会でした。
五行論を五角形で説明される事が多いですが、中央に脾土を置き、北に腎水、南に心火、東に肝木、西に肺金を置いて考えないと『至陰』の意味合いが解らなくなると教えて頂きました。

更に、関連する難経を読みました。
難経は何回か読んでいるので馴染み深いですが、

五行を五角形で覚えていたので、中央土の考え方は、いまいち理解が追いつきませんでした。方角と五行と干支が、どう対応しているのか、ひとつひとつ確認して、理解していくと良さそうですね??

そして実技では、先輩鍼灸師さん達とご一緒させていただき、治療もしていただきました。
邪魔になるにもかかわらず、たくさん脉をみせていただき、ありがとうございました!
剛柔選穴、私も参考にさせていただきたいです。

以前、私が専門学校生だったとき。
経絡治療について、ある先生は
「(治療を受けても)効かない」とおっしゃり、また別の先生は、「経絡治療を勉強するぐらいなら、まだ中医学にしといた方がいい」と、話されていました。

けれど、1年少し勉強してみて。私には、経絡治療は、かなり万能な治療法にみえます。
具体的な症状がなくても、治療を受ければ、「何となく」調子が良いような感覚があって、
夜の寝付きが良くなったり、朝すっきり起きれたり、身体がどこか軽くなったり、頭痛がおさえられたりなど、良いことずくめ。

経絡治療に出会えたこと、学べることに感謝しつつ。
また治療に専念していきたいです?
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帰経のおはなし

2023-11-09 22:29:00 | 学問
こんにちは😊スタッフの上野です。

最近、昼間は暑いですね〜💦
雨が降って、そろそろ寒くなってくるかな……と思ったら、まだまだ秋晴れが続きそうです😅

さてさて。昨日、経絡治療にご興味のある鍼灸師の先生が、治療がてら見学にいらっしゃいました😊
見学にご協力くださった患者様。ありがとうございました!

そして、その時にお話を伺ったのですが、どうやら中医学の中に、「帰経」という考え方があるそうです。

「帰経」……?経絡と、どう違うの?
調べてみました。

帰経とは、食材が身体のどの部位や臓器に影響があるかを示したものです。
主に中医学を基本とした薬膳で使用される概念で、帰経は、生薬が五臓の「肝心脾肺腎」のどこに働きかけるかを考えます。

また生薬には、『引経薬(いんけいやく)』という特別な働きをするものがあり、引経薬は処方中の生薬の薬効をまとめて一緒に、経絡を通してある特定の部位に運んで(引っ張って)いってくれる役割を持っています。
例えば補血(ほけつ:血を補うこと)の方剤(漢方薬)「四物湯(しもつとう)」に、引経薬として明目(めいもく、疲れ目や視力回復の効能がある)の「菊花」をプラスしてみます。「菊花」は肝の帰経(肝経)を持つので、「四物湯」の薬効(補血)が肝経に引っ張られ、血虚の疲れ目・ドライアイにより一層効きやすくなります。

主な引用はこちら↓(気になる方はホームページを読んでみてください😊)
マイナビの薬読
https://yakuyomi.jp/knowledge_learning/chinese_medicine/01_028/

つまり。
経絡治療の経絡の考え方を、薬膳に取り入れたもの。
帰経=経絡ともいえそうな思想でした。
つまり、経絡治療では五味論を治療に応用します。

鍼灸を受けるだけでなく、
漢方薬や薬膳で、普段から口に入れるものに気を遣ってみると、
より健康に、過ごせるのですね😁
また1つ、勉強になりました✨
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池田政一先生の講演会のふりかえり

2023-10-26 16:06:00 | 学問
 
こんにちは😊スタッフの上野です。

最近、昼間は暖かいですが、朝晩は冷え込む日が増えてきましたね。
治療院でも、ストーブを出してみたり、少しずつ冬に向けて準備しております。

さて。今日はお休み、ブログ担当日なのですが。あんまりよくないことがありました。
私事ですみません。
実は、風の便りで、
半年前に会ったばかりの、
同級生の訃報を聞きました。
おそらく、自死だったそうです。

驚きと信じられない気持ちとで
混乱していますので、
今日は、先日の池田先生の講演会の感想を載せさせていただき、
勘弁していただこうと、思っております。

講演会を終えて、私が特に心に残ったのは、
実技の際、池田先生が
「皆、脉を取るときの指の当て方がなっとらん!」とおっしゃり、
目の前にいた私の手をとり、
「いいか?こうやってやるんや」と、丁寧に解説してくださったことです。

ベテランの先生にとっては、できて当たり前のような、基本のことであっても、
呆れるでもなく、馬鹿にしたような態度をみせるでもなく、真摯に教えてくださいました。
初学者の私には、
とてもありがたいことでした。

おそらく、先生ご自身が、
脉を取る姿勢、指の当て方、指の圧の強さ、取穴など、
基本の基本、といわれることをおろそかにせず、大事だと思われていらっしゃるのかなと、感じました。
 
「もう前にやったからいい」
「できるからやらなくていいや」 
「すでに知ってるからいい」と侮らず、基本の手技を何度も復習することが、上達するためには大切なのかもしれません。

院長がつねに言われている「学と術は車の両輪、頭を磨く前に手を磨け」
「石の上にも三年」「時中」と同じ内容を期せずして池田先生もおっしゃっていました。

千里の道も一歩から。また今日も励んでいきます。
池田先生、ありがとうございました。
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陰陽って?

2019-04-06 21:36:00 | 学問
今日も、安岡先生のお言葉より!陰陽について少しお話ししたいと思います。
世間には陰・陽の作用・はたらきについてどちらがいいとか悪いとかいう人がある。こういうのは幼稚な人のいうことですね。「男と女とどっちが偉いか」とは子供がよく出す質問でありますが、これと同じことで、どちらか一方がいいとか偉いとかというのは問題になりません。(陰と陽/安岡正篤活学一日一言 到知出版社より)
さて、この陰陽論が大変複雑で、陰の中に陰陽が有り、陽の中にも陰陽があります。つまり、上下・左右。あるいは東西・南北にはっきりと分かれる者ではありません。上の中に上があり下の中に下が有ると言った様に大変複雑ですので、東洋医学を学ぶ者はその入り口で躓いてしまうのが現実です。しかし、病気は矛盾があるから引き起こされるものであります。また、世の中の森羅万象全ての事象が矛盾により成り立っていると言えるでしょう。 ノーベル物理学賞を受賞した山中教授は、NHK テレビの『人体』で、西洋医学が進歩したと言ってもまだ解明されたのは三パーセントに過ぎないと言われていました。神の創造物『人体』は東西医学を通じて『神秘』のベールに包まれているのです。あらゆる災害に対して、政府や役人は「想定外」と言う逃げ言葉がありますが、小宇宙たる人体を扱う鍼灸治療家には「想定外」で起きた病を如何にして想定内に近づけるかであります。 鍼灸治療は、診断から治療終了に至るまで陰陽を除いて語ることは出来ません。その陰陽は、絶対的なものではなく、相対的なものであって、その対象とする相手により、いかようにも姿を変えるので臨機応変に運用しなければなりません。そのために、脉診流・経絡治療を学ぼうとする者はその入り口でつまずき、「敷居が高い」とあきらめてしまう方が多いのが残念です。陰陽が正しく理解できれば、治療は容易となり、臨床上応用範囲が拡大し、肩こり・腰痛・神経痛などの痛みを伴う整形外科領域の治療は勿論のこと内科・心療内科・婦人科・消化器科・循環器科・耳鼻科・眼科などあらゆる病気に、鍼灸治療は対応出来ます。最近では西洋医学の分野でも「総合診療医」などと身体を全体的に診る医師も登場してきましたが、東洋医学では、身体を診断から治療に至るまで、小宇宙とみなして全体的に観察しているので、まさに総合診療医という事が出来ます。さて、次は、この陰陽を男女に置き換えて述べてみます。
あなたもかかりつけ鍼灸師をもってみませんか?
 
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お互いが高めあっていくために・・・!!

2009-05-25 21:56:52 | 学問

昨日行われた、恒例の名古屋漢方の例会のお話です。

今年度で世代交代が行われましたので

今日は少し研修会のお話をします。

『教える会でも教わる会でもなく全員が育っていく会』

早くもそんな雰囲気が出てきていました。

われわれの行っている『漢方はり治療』(経絡治療)は

中国で2000年(紀元前700-西暦200年ごろ)ほど前に

書かれたとされている『素問』(そもん)『霊枢』(れいすう)

『難経』(なんぎょう)に書かれている内容を

参考にして研修を続けています。

なかでも『難経』という書物は鍼の治療書として

集約された書物です。

戦乱の世の中でどのように生きて行くのか?

どのように健康を保っていくのか?

などという問題に答えてくれています

自然現象(寒さ・暑さ・高湿や乾燥)からの人体への負担に

どのようにして適応していくべきかその方法論や

五臓六腑の健康の秘訣については

心(氣・怒・憂・思・恐驚)の安定を保つことだと

書かれていたりします。

『病は氣から』なのですね。

さらに免疫力・生命力を高めるためには

丹田(おへその下です)に氣を落ち着かせることだと

書かれています。

そのために鍼治療にあたってはどのようにするのか?

について一編から八十一編にまとめられたものが『難経』

という書物です。

昨日の研修会では一編と二編を取り上げたのですが

新たなスタートにふさわしく若い会員たちによる

活発な討論が行われました。

ちなみに『難経』にはこんなことが書かれています。

「一の難に曰く、十二経皆動脉有り、独り寸口を取りて、

以て、五蔵六府の死生吉凶を決するは何の謂ぞや。

然るなり、寸口は脉の大会、手の太陰の脉動なり。
 (中略)
寸口は五蔵六府の終始する所、故に法を寸口に取るなり。」

慣れない方には難しいかもしれませんが

これらの古典書物から学ぶことは本当に大きく

30年勉強してもまだまだ新鮮な発見でいっぱいです。

治療室の待合室にこのような本をかみくだいてわかりやすく

書き下ろしてある本や漫画なども置かせていただいています。

興味のある方は是非ご一読ください。

古典の魅力に取りつかれてしまうかもしれませんよ。

私みたいに???

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