あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

頭痛の鍼治療

2019-06-29 23:15:00 | 健康・病気
と聞いて意外に感じられたでしょうか?
 
患者さまのなかで、肩こりや腰痛には鍼灸!というイメージが強いかたが多いようですね。頭痛の治療もとても多いのでご紹介させていただきます。
 
漢方鍼治療は、全身治療になります。ですから、腰の治療とか肩の治療というのではなく、カラダ全体を拝見して、そのなかでバランスの崩れている箇所の調整をする治療を行なっています。
 
頭痛と一口に言っても、原因はさまざまですね。低血圧でも高血圧でも頭痛は起こりますし、内科疾患から誘発された頭痛、首肩周りの血行障害から起こるもの、女性特有の疾患由来のもの、スマートフォンなどの使用による眼精疲労由来のものなど数え上げるとキリがありません。
 
これらの頭痛、もし薬を使うとすると「鎮痛剤」と呼ばれる薬剤で症状の緩和を図ることが一般的だと思われます。しかし、鍼灸治療になると原因によって治療が総て変わってまいります。血圧に原因のある方は、血圧の安定を。
内科疾患由来の方は、内科疾患の改善を。
血行障害由来の方は血行障害へのアプローチを。
例えば生理痛の一種であれば、生理痛を和らげるアプローチを。
といった感じです。鍼灸治療はオーダメイド治療と言われる所以はここにあります。
 
患者さまのなかには、原因がご自分でもわからない頭痛も多々ございます。カラダの不協和音が不快な症状としてサインの一つとして出てくることも多いのです。
 
我々は、この原因となる臓腑や気血の状態を脈やお腹、顔色や声色、皮膚の状態や舌の状態で診断させていただいています。問診と同じように身体の表面に現れているサイン、匂いや音から発信されているサイン(胃腸の不調があると口臭が出てきたり、糖尿病のある方は汗に特徴的な匂いが出ることがあります)、患者さまのおっしゃる主訴、脈や皮膚に現れている反応などを総合的に拝見したうえで、治療方針を決めています。
 
東洋医学ではこれを「望聞問切」という診察法の4原則としています。これらの情報を総合させてから治療に入りますので、出ている症状で治療が決まるわけではないのですね。
 
ですから、頭痛でも腰痛でも肩こりでも婦人科疾患でも治療することができるのですね。全身状態から診断治療に繋がるという最大の強みが東洋医学にはあると思います。
 
実は今日も「頭痛にも鍼って良いですか?」と聞いてくださった患者さまがおられましたので、ハッと思いました。
 
1人でも多くに患者さまに、「こんな症状って鍼は良いですか?」という不安ではなく「こんな症状が今出ていますが、どこがバランスを崩しているのでしょうか?」という疑問としていただきたいのです。
今日、頭痛で治療を受けられた患者さまが治療を終えた後に「あー!頭がミント状態!スッキリしました🤗」と喜んでいただきました。この一言のために治療をしているといっても過言ではありません。
 
出ている症状には必ず原因があります。その原因を改善に導くことによって必ず健康を取り戻すことができます。人には自然治癒力という自分だけの主治医がいるのです。是非、その主治医をしっかりと活用してくださいね。そのお手伝いができるよう、我々もしっかり学びたいと思います!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする