あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

病気を癒す森の散歩(その3)

2009-10-21 23:45:15 | 健康・病気

今日は肺と腎臓との関係についてお話したいと思います。
 排尿困難も肺に関係が有るのですよ。

教典から
『諸蔵の清濁陰陽の気、これに従いて周身に分布く、五蔵の華蓋となる。』
『五蔵の天に応ずる者は肺なり、肺は五蔵六府の蓋なり。』
『肺は水の上源」、「肺は水の行りを主る。』

患者さん. 「先生、実はお小水の出が悪くて・・・。」
私. 「それは最初から出にくいの?。それとも最初は出るけれどすぐに止まっ
てしまい残尿感が有るのですか?」
患者. 「最初は出るけれど残尿感が有るのです。」
私. 「それは肺の働きが悪いですね!。」
患者. 「え! 肺ですか?! 腎臓か膀胱だと思っていました。」

教典に『肺は五臓の蓋』、『肺は水の上源』とありましたね。

さて、こんなことをしたこと有りませんか
コップに水を入れてストローをさしこむ。ストローの上の部分を指で蓋をする。。
ストローを持ち上げる。水は一滴も出ません。
もうお解りでしょう。

肺の働きはこの指の蓋と同じなのです。従って肺が働かないと水液代謝の調節が
出来ないのは勿論のこと肺(蓋)が閉じたら膀胱に貯まった小便は出なくなりま
す。

 喘息発作に苦しむ20代の患者さんが来院した時のお話です。

喘鳴と呼吸困難でいかにも苦しそうな症状で来院されました。

ステロイドの点滴を数回行ったが治まらないとの事でした。

脈診すると肺が働いていない脉状を示しています。

「これでは小便が出にくいでしょう」と言うと「一日でないことも有ります。」との返事。

これには私が驚きました。普通なら尿毒症で命が危ないはずです。
脈に従い肺気を補う治療をするとたちまち喘鳴が治まり呼吸が通りました。

病院で点滴の予約をしてあったので断ると担当医師も「え!どこのツボに鍼したの」
と興味深く聞かれたそうですが、「それが痛くないのでどこにさされたのかわからない」
と答えたとのことでした当院での治療はお体の元気のないところを補う治療がほとんどになりますから、痛みを伴うどころかどこに鍼をしているのかわからないぐらいなのですね。

ほとんど刺さない治療が大半ですから、みなさま最初は驚かれますが

自然治癒力はそんなに深く刺鍼しなくてもきちんと働いてくれるようになるのです

 疾病を見る治療ではなく、病気を観る治療を行うので有れば“森の散歩”の処
方箋が有効であることが理解できるでしょう。

自然の力は肺気をとても養います。呼吸器循環器系にトラブルのある方

運動を控えるのではなく、適度に森の散歩始めてみてくださいね。

コメント
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