あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
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病気を癒す森の散歩(その2)

2009-10-20 21:10:00 | 健康・病気

連載のようになっていますが是非お話したい内容ですので読んでくださいね。

肺臓と心臓との関係も健康を保つために見逃すことが出来ません。

例によって教典から引用します。
『肺は以て営衛を陰陽に行らすなり。』
『肺は臓の長なり。心の蓋と為すなり。・・。』
『肺は相傅(そうふ)の官、治節焉より出づ。』

 『営衛』とは営気・衛気(えいき・えき)のことです。

「疲れたからしばらく温泉に行って営気を養ってきます」

などと使われていますね。まさしくその営気です。

衛気についてはあまり聞かれませんが、外邪(インフルエンザ)などから身体を守るエネルギーのことをさします。

つまり、営気が正常に機能すれば体内において血液を全身にくまなく送り、衛気
は体表で外邪に対抗して、素早く、激しく、荒々しく、滑らかに走り、外邪から
身体を守ると共に外邪が侵入した場合は汗孔を開いて汗と共に邪気(ウイルスな
ど)を追い出します。副腎皮質ホルモンに似ていますね、したがって『剽悍之氣』
などとも言われています。

 患者さまが「鍼を行うようになってから風邪を引かなくなりました。」などと
言われます。鍼灸治療は一口で云うと営衛を補っていますので『未病治』が可能
なのですね。

 『相傅』とは、心に代わり、肺が五蔵六府の長となり、全体を統率している宰
相ということなのです。

つまり、肺は心臓から送り出される血液を全身に循行させる役割を行います。心
臓が血液を送り出しても肺の働きが弱っていると血液の行き場所を失い、やがて心
臓の働きも弱ります。この関係を相剋(夫婦)関係と云います。思い当たりませ
んか?貴方が相手に話しかけても聞いてもらえないとストレスと感じるのではないでしょうか?
 

したがって、肺の働きが弱ると風邪、気管支喘息、鼻炎などの病症のみならず
高血圧、狭心症、心筋梗塞など、心臓に関わる病症にも発展することが有ります。

 『営衛』を補い養う“森の散歩”の効果について少し理解していただけたでしょうか?

みなさまも是非『森の散歩』始めてみませんか?

コメント
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