旧街道-奈良県五條市：五條新町

Gojou Shinmachi, Gojou City, Nara Pref.

さてさて、秋晴れの日に奈良県五條市の五條新町を訪れたワタクシでありますが、
まずは新町通り(旧紀州街道)に沿って、古い町並みを眺めて歩きました。


最近は各地にある歴史的な町並みに、ハイキング好き、写真好き、スケッチ好き、歴史好きというような人たちが
訪れるようになりました。ここ五條新町も来るたびに訪れる人の数が増えているように感じます。


ここ五條新町のシンボルともいうべき場所が、この「餅商　一ツ橋」というお餅屋さんなんですよ。
この日は休業日のようでしたが、今も焼き餅や揚げ饅頭を売っているんですよ。


創業は大正年間だと、以前来たときに教えていただきました。少なくとも90年の歴史があるんですねぇ。


新町通りに沿って、江戸時代や明治時代、大正時代や昭和時代と様々な時代の建物が並んでいます。
妻籠や馬篭のように、すべてが江戸時代の建造物というのも統一感があって素晴らしいのですが、
これはこれで生活感が感じられて、ワタクシは好きなんですよ。


この道が紀州街道になるんですよ。かつて、参勤交代などで紀州の殿様がこの道を歩いたのでしょうね。
なにせ御三家の紀州藩ですから、大名行列もさぞかし立派だったことでしょう。


考えてみれば参勤交代という制度は、支配者である幕府側からすれば実によく出来た制度であり、
支配される側の大名にしてみたら迷惑千万というか、本当に邪魔な制度だったでしょうね。


薩摩藩なんて江戸までの片道に2か月の日数を要したそうなんですよねぇ。
しかも大名行列の人数は約2000人ということですから、その出費は莫大なものだったことでしょう。


ただ、そのおかげで今のワタクシ達は旧街道を歩いたり、かつての宿場町を訪ねたり出来るわけです。
あまり幕府の政策を悪く言わない方がいいかもしれませんね。

使用したカメラ：FUJIFILM X-T1


江戸時代に生まれたかったとは全く思いませんが、江戸時代の五街道を旅してみたいなぁとは思います。
私がそんなことを思うのは、小学生の頃に何度も何度も『東海道中膝栗毛』を読んでいたからかもしれません。
『東海道中膝栗毛』は、私に初めて旅の面白さを教えてくれた書物なのです。


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