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よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

締めくくりは桜ではなく…-長野県駒ヶ根市:光前寺通り

2025年05月14日 | 信州(南信)
Kozenji Street, Komagane City, Nagano Pref.

さてさて、「信州桜紀行」の最後は美味しい蕎麦で締めくくった訳なのですが、蕎麦屋さんから最寄りにある高速道路のICに向かうと、
前日に訪れた光前寺に向かう「光前寺通り」を通ることになりました。
ここには先日のブログにも記載しましたが、「一目300万本」と言われる「光前寺通りの水仙」を見ることが出来ます。
前日は曇り空と黄砂で周囲の山並みの風景がイマイチだったのですが、この日は快晴。ゆっくりと撮影することにしたんです


前日には気づかなかったのですが、水仙の群落の前に可愛い道祖神がありました


こちらは馬頭観音の石仏です。「馬頭観音」とは、六観音の一つで、馬頭観世音(ばとうかんぜおん)とも呼ばれます。
頭の上に馬の頭をいただいていることから、六道の一つの畜生界を救済するといわれ、馬の守護神として昔から広く信仰されています。
馬の頭を頂いた観音様の姿を見て、馬とともに生活する当時の人々が、馬の無病息災を祈る民間信仰が生まれ、
農家では農耕馬の、馬の産地では生まれ育つ仔馬たちの、そして馬によって稼いでいた人々にあっては馬と歩む道中の安全を祈ったり、
死んでしまった馬の冥福を祈ったり、そんな理由で馬頭観音は作られたといわれているんです


ここ光前寺通りの水仙ですが、地元農家のみなさんが休耕田に1995年より植え始め、23年間で植えた球根は約28万を超えるそうです。
増植した株を含めると推定で200万〜300万株だということです


真正面に見える尖った峰が中央アルプスの宝剣岳(標高2931m)で、その下には千畳敷カールが広がっています。
ここの水仙は3月下旬から咲き始め、4月中旬までが見頃だということですので、残雪の山との組み合わせが楽しめますね


東側に目を向けると南アルプスが広がります。アングルが良くないので、地面に腹這いになって撮影します。
匍匐前進体勢で撮影する二人の六十路の爺さんというのも、側から見れば面白い光景でしょうな


正面には仙丈ヶ岳、右には北岳から間ノ岳に続く稜線が見えます。全て標高3000mを超える名峰です。
どれも登ったことがある山ばかりですが、もう一度あの稜線を歩いてみたいという思いが募ります


桜を求めてやって来た一泊二日の信州旅行でしたが、最後の締めくくりは桜ではなく水仙になりました。
それはそれで、ワタクシ達にとっては嬉しい誤算でありました


念願だった信州の桜を楽しんだ二日間でしたが、ワタクシはこれからも4月になれば信州の桜を求めて旅に出たいと思います。
長く続いた「信州桜紀行」でしたが、お付き合いありがとうございました

使用したカメラ:3〜5枚目はFUJIFILM X-T30、他はFUJIFILM X-Pro2


学生時代から登山を中心に信州を訪れることが多く、気がつけば信州に行った回数は軽く100回を超えています。
今回は初めて春の桜を見に行きましたが、次は紅葉を求めて信州に行くのもいいかなと思っています。
その前に、今年は夏山登山で信州に行かねばなりませんね。



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信州では蕎麦を食べねば-長野県駒ヶ根市:「山里乃蕎麦 丸富」

2025年05月13日 | 信州(南信)
“Yamasatonosoba Marutomi”, Komagane City, Nagano Pref.

さてさて、高遠で素晴らしい桜を満喫したワタクシ達ですが、大阪に帰る前に信州で昼食を食べることにしました。
では何を食べるのか…ということになるのですが、ワタクシ達の気持ちは「信州では蕎麦や!」の一択でした。
伊那市近辺で美味そうな蕎麦屋を探してみると、前日に訪れた駒ヶ根市の光前寺近くに美味しそうな蕎麦屋さんを見つけました


ちょっと道が分かりにくく、「こんな場所に蕎麦屋があるんかいな」と思うような場所を進んで行きました。
訪れたのは「山里乃蕎麦 丸富」というお店です。11時30分が開店時間なのですが、11時29分にお店に到着しました


店内はウッディな雰囲気でワタクシの好みです。そして、平日にも関わらず開店と同時に数名のお客さんが来店していました。
どうやらかなりの人気のお店のようです


最近は大阪でも美味しい蕎麦屋さんが無くはないのですが、やっぱり信州とは蕎麦屋の数が違うし美味さが違う気がします。
信州に行くと「蕎麦を食いたい」「蕎麦を食べねば」という気持ちになるんですよ


メニューを眺め、相棒さんは「十割蕎麦」を、ワタクシは「おろしそば」をオーダーしました。
蕎麦が運ばれてくるまでの間、「ええ桜やったなぁ」「来年も来ようや」と話が弾みます


辛み大根とお出汁が運ばれてきました。ワタクシは辛み大根が大好きなんです。
大阪では辛み大根を使った蕎麦を食べることがほとんど無いのですが、信州に来ると必ず辛み大根の蕎麦を注文します


本当ならビールか焼酎を飲みたいのですが、車の運転がありますので「ノンアルコールビール」で辛抱です。
飲酒運転などもってのほか。ワタクシ、飲酒運転や煽り運転をする人を心から軽蔑します


どーですか。相棒さんの「十割蕎麦」です。相棒さんは満足げに食べておりました


どーですか。ワタクシの「おろしそば」です。器もワタクシの好みですな


辛み大根とお出汁を投入。ではでは、お蕎麦をいただくとしましょうか


辛み大根の辛味と蕎麦の旨味が口の中に広がります。ああ、ここの蕎麦は本当に美味かったです。
いい蕎麦屋さんに来ることが出来て良かったです


満足した気持ちで店の外に出ると、アセビの花が満開でありました

「山里乃蕎麦 丸富」…長野県駒ヶ根市赤穂23-180

使用したカメラ:FUJIFILM X-Pro2


「うどん文化」の大阪で育ったので、子どもの頃は蕎麦を食べることはほとんどありませんでした。
「蕎麦湯」というのも、大学生の時に北アルプスの下山後に入ったお店で初めて知りました。
今は一人で蕎麦屋に行って、軽く一杯お酒を楽しむという「粋な飲み方」をやってみたいです。



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また来年も-長野県伊那市:三峰川沿い桜並木

2025年05月11日 | 信州(南信)
Mibu Riverside, Ina City, Nagano Pref.

さてさて、伊那市高遠町での「桜めぐり」もいよいよ最期を迎えようとしていました。
ネットで調べてみると、高遠町を流れている三峰川沿いに美しい桜並木があるということが分かりましたので、
そちらに向かっていきました。なお、三峰川は「みぶがわ」と読みます


三峰川の河川敷に満開のタカトオコヒガンザクラが並んでいました。
高遠城址公園よりも標高が低く、河川敷で日当たりがいいからでしょうか。こちらの桜はほぼ満開になっていました


向こうに見えるのは中央アルプス。今回の旅で何度中央アルプスにレンズを向けたことでしょうか。
広い河川敷なので遮るものは何もなく、満開のタカトオコヒガンザクラをゆっくりと撮影することが出来ました


上空から「バリバリバリバリ」と大きな音がするので、空を見てみるとヘリコプターが飛んできました。
テレビ局か新聞社が高遠城址公園の桜を上空から撮影するためにヘリを飛ばしているのかと思ったのですが、
上空から桜を見るための観光遊覧飛行のヘリだということが後でわかりました


念願だった信州の桜…やっとその願いを叶えることができた二日間でした。
平日だったので桜の名所であっても人の数はさほど多くはありませんでした。おまけに二日ともに晴天に恵まれました


土日などは高遠城址公園に向かう車で道路は大渋滞になると地元の方に聞きました。
平日の早朝に高遠を訪れることが出来て、幸運だなと思います


今回、最初に飯田市を訪れた時に「町の中が桜でいっぱいやなぁ」と思ったのですが、高遠町がある伊那市はさらに桜が多いように感じました。
調べてみると高遠城址公園には1500本、伊那市内には1万2000本以上の桜の木があるそうです


この地には古くから桜を地域の宝とみなし、大切にする文化が存在するのだということがよくわかりました。
「また来年も桜を見にこよう」とワタクシは強く思いました。
4月には桜を、5月には新緑を見に信州に出かけることを毎年の恒例にしたい…そんな思いを持ちました


また来年の桜を楽しみに…そんな思いを抱きながら、ワタクシ達は高遠を後にしました。
この後は大阪に帰るわけですが、その前にちょっと立ち寄りたい場所があったんです

使用したカメラ:1〜3枚目はFUJIFILM X-T30、他はFUJIFILM X-Pro2

PS.明日から三日間、家人・紋クンと信州に行ってきますので、ブログはお休みさせていただきます。
皆さんのブログには14日の夜に訪問できると思います。



ここもそうなのですが、川沿いって桜の木が多いですよね。川沿いに桜が多いのには理由があるんです。
江戸時代には、大雨が降り、川が氾濫することが度々ありました。そこで、土手に桜を植えることにより、毎年多くの人が花見に訪れ、
自然と土手を踏み固め増水に耐えられる土壌を作ったそうです。先人の知恵には感心させられますね。



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湖畔に咲く桜-長野県伊那市:高遠湖

2025年05月10日 | 信州(南信)
Takato Lake, Ina City, Nagano Pref.

さてさて、高遠城址公園の桜を楽しんだワタクシ達ですが、次に高遠で桜の綺麗な場所はないかと調べたところ、
勝間薬師堂という場所があったのでそちらに向かいました。ところが桜はまだ全く咲いていませんでした。
しかし、勝間薬師堂に向かう途中に桜が見事だった場所があったので、そちらに戻ることにしました


「ほりでいパーク」という公園の中や、その周辺の桜が見頃を迎えていました。
ここまで足を運ぶのは地元の人だけのようで、高遠城址公園のような賑わいとは無縁で、静かに桜を楽しむことが出来ました


黒瓦の民家に満開の桜がマッチします。日本家屋っていいものだなって思います


ところで、皆さんは何歳の頃から「桜が美しい」と思うようになりましたか。
ワタクシが通っていた小学校、中学校ともに学校の正門を入ったところに立派な桜の木がありました。
しかし、満開の桜を見たからといって、特に何も感じることはありませんでした


就職した最初の職場も、正門近くに見事な桜がありました。「綺麗やなぁ」くらいは思いましたが、
桜が待ち遠しいとか、桜の姿を写真に撮ろうなんていう気持ちは特に無かったように思います


40歳頃からでしょうか。満開の桜や、色づく紅葉を愛おしく思うようになりました。
愛おしく思うと同時に、その美しい姿を写真に撮って残しておきたいと思うようになりました。
それから20年以上の歳月が過ぎました。時々、過去のブログを見て、自分が撮影した桜を振り返ることがあります。
どの一枚を見ても、その時の記憶が蘇ってくるんです。今回、信州で撮影した数々の桜もワタクシの記憶に刻み込まれることでしょう


満開の桜の向こうに、南アルプスの仙丈ヶ岳の姿が見えます。ワタクシ、どうしても残雪の山にレンズをむけてしまうのです


向こうに見えるのは「高遠湖」の水面です。高遠湖は天竜川の支流である三峰川に造られた高遠ダムによって出来た人造湖です。
日本人は「○○百選」とか「百××」というのが好きですが、高遠湖は「ダム湖百選」に選定されています


ちなみに「ダム湖百選」なのですが、100のダム湖は選ばれておらず、現在は65のダム湖が選定されているそうで、
今後、その数が増えて行くそうです。ということは、まだまだ日本各地にダム湖を造るということなんですかねぇ

使用したカメラ:3〜5枚目はFUJIFILM X-Pro2、他はFUJIFILM X-T30


若い時にさほど興味を感じなかったものに興味を持つようになったり、
若い時にさほど美しいと思わなかったものを美しいと感じるようになったり、
歳を重ねるごとに自分の感性、感覚が変化して行くことに気づきます。
ですので、私にとって「歳を重ねる」ことは「新たな自分の発見」でもあるんですよ。



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桜の町-長野県伊那市:高遠城址公園

2025年05月09日 | 信州(南信)
Takato Castle Ruins, Ina City, Nagano Pref.

さてさて、念願だった「高遠城址公園」を訪れたのですが、全体として桜は五分〜六分咲きというところでした。
しかし、城址公園敷地内の南側にある「信州高遠美術館」まで歩いていくと、美術館前の桜は見頃を迎えていました


同じような場所であっても、ほんのわずかな標高の違いや日当たりの違いで差異が出るのでしょうね。
ワタクシ達は見事な桜の花に歓声を上げずにはいられませんでした


高遠城址公園にはタカトオコヒガンザクラが1,500本植えられています。高遠城が明治維新の廃藩置県で取り壊されて、
一帯が荒れてしまったのですが、明治8年頃に高遠城址を何とかしようと、旧藩士達が城址に移植したのが高遠桜の始まりだそうです。
公園内には、樹齢100年以上の古木が約30本、50年以上が1,000本以上あるそうなんです


でも実は、旧藩士の人たちが明治の頃に植えたものが残っているのは、お城の周りに限られているんです。
町が桜の植樹に本気になったのは戦後のことで。今では高遠町全体で5~6,000本植えられるまでになったというから驚きです


高遠町では住民の桜に対する意識がとても高く、『桜憲章』っていう桜を大切にしていくための指針まであるんです。
『桜は町民全体の貴重な財産である』という意識が町全体に浸透しているようで、
桜の木が6,000本にもなったのは行政による植樹というよりも、町民みんなで植え育てていった成果だと言われています


桜の季節には小学生、中学生は給食の時間に学校の外に出てお花見をするそうです。もちろんお酒は無いでしょうが


家から学校までの通学路がずーっと桜並木だったり、高遠では身の回りに桜があることが日常なんでしょうね。
そんな町で生まれ育った子ども達にとって、桜は心の中に原風景として根付いていくことでしょう


念願だった高遠城址公園の桜を満喫することが出来ました。ワタクシは心から高遠に来てよかったと思いました


しかし、上述したように高遠町の桜は高遠城址公園だけではありません。
ワタクシ達はこの後、高遠町内にある他の桜を見ようと次の目的地に向かったのでした

使用したカメラ:4、5枚目はFUJIFILM X-T30、他はFUJIFILM X-Pro2


幼少時に見た原風景というのは、その人の美意識や価値観に大きな影響を与えるでしょうね。
私にとっての原風景は入り組んだ路地裏に長屋が立ち並んだ風景で、高遠とは全く別なものでした。
そのせいでしょうか。雄大な風景に憧れの気持ちを抱くのと共に、下町を歩くと心が落ち着くんですよ。



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