義母(95歳)の介助拒否について書いてから、早や2ヶ月半。
現在の義母はというと・・・
『シャワー』
あのあとも義母は、ヘルパーさんに促されても、シャワー介助はおろか、シャワーを浴びること自体を拒否しつづけたため、
オットーも義妹も、とうとう匙を投げました。
ヘルパーさんには、シャワー介助のため木曜日だけは2時間来てもらっていたのですが、義母がシャワーを拒否する以上
時間が無駄になるだけなので、木曜日を1時間に減らし、それまで来てもらっていなかった火曜日に1時間来てもらうことにしました。
(よって、義母のところにヘルパーさんが来るのは、月・火・木・金・土で、1時間ずつとなりました。)
そのため現在私たちには、義母がいつシャワーを浴びているのか、最後にシャワーを浴びたのはいつだったのか、
まったくわかりません・・・
(義母に訊いても 「ちゃんと毎週シャワーを浴びているわよ~」 としか返ってきませんが、それはおそらく真実ではないと思っています。)
『手足の爪』
爪白癬(Fungal infection of the nail)に侵されて、分厚く、固く、ゴワゴワになっている義母の手足の爪。
まず足の爪ですが、去年プロに処置してもらってから、もう一年が経ってしまいました。
最低でも半年に一度は処置してもらうべきなのですが、義母はオットーに言われても義妹に言われても
処置されるのを拒否するため、そのままになっています。
オットーによると、彎曲した足爪は床に届くまでに伸びてしかも厚いので、靴を履くのはもう無理なのでは?とのこと。
初夏だったか、義母の歯の詰め物が続けて欠けたときに、オットーと私とで義母を歯医者に(もちろん車で)
連れていったのですが、あのときも義母は、靴を履こうとして悲鳴を上げました。
「痛い!痛くてこの靴は履けないわ!」
(3年ほど前に買ってからほとんど履いていなかった、幅広の履き心地の良い靴だったはずなんですけどね。)
あのあとオットーは義母用に、よりゆったりした履き心地の靴を購入しました。
義母は11月、歯の定期検診の予約が入っているのですが、新しい靴も履けなくなっていた場合は、
室内履きで外出するしかないかもしれません。
手の爪も伸び放題のまま放置されているので、まるで魔女の鉤爪です。
普通の爪切りではとても切れない厚さなので、オットーは特殊な爪切りを買いました。
でも義母は、オットーに言われても義妹に言われても、頑として爪を切らせようとはしません。
「自分で爪やすりで短くできるからいいわ」 と。(一年かかりますよ!)
手の爪がそんな状態なのに、義母は排泄後、ちゃんと拭けているのでしょうか?
そういえばオットーによると、少し前まで義母の簡易トイレの便座や周囲の床に、
汚れた(←濡れただけではない)トイレットペーパーの小片が、散らばっていることが多かったそうです。
「いったいどうやったら、トイレットペーパーをあんな風に残せるんだ!?」 と、驚愕していました。
(不思議なことに、そして幸いなことに、現在はそんなことはなくなっているそうですが。)
用を足したあとの義母が、ちゃんと爪用ブラシを使って爪の下を清潔にしているとは思えないので、
義母宅ではもうできるだけ、何にも、触りたくないです・・・。
『薬』
義母は朝と晩にそれぞれ3~4錠の常用薬を服用するようですが、それらの薬は混乱を避けるため、
ブリスター・パックという薄いプラスチック容器に、一包化された一週間分が個別に収まっています。
この常用薬ののみ忘れも、この夏あたりから、ほぼ毎日のように起きるようになりました。
なお悪いことに、6月頃から新しいヘルパーさんが3~4人加わったようで、彼女たちは、義母が朝の常用薬を
ちゃんとのんだかのチェックを忘れることが多いです。それは、ヘルパーさんが来た日の午後に、
義母に食料品を買って届けたオットーが、念のためブリスター・パックをチェックすることで判明します。
義母が常用薬の服用を忘れることが多くなったため、オットーは朝晩、義母に電話して、
薬の服用を促すようになりました。電話に出ると義母は毎回、判で押したように、
「わかっているわ、忘れてないわよ、ちょうど今薬をのもうと、用意していたところよ~」。
でも、次に買物を届けた際にチェックすると、しっかり薬が、ブリスター・パックに残っていたりして。
それを指摘されると義母は、「あら、おかしいわね?私は確かにのんだわよ!」 ・・・
余談になりますが、10日ほど前に義母は、尿路感染症にかかりましてね。
抗生物質を、朝と晩に一錠ずつ服用するよう出されたのですよ。
抗生物質は大事なものだからと、オットーが箱の外側に大きく 「朝と晩に食べものと一緒に一錠ずつ服用」 と書いて、
居間の義母の定位置の近くのテーブル上に置いておくよう説得しました。
でもその箱は、義母の目には家具の一部になってしまうらしく、服用を忘れてばかり。
そこでオットーが仕事で忙しかった日、私が一人で出かけて、
紙にマス目を描いて、その中に曜日と朝晩を記入して、ひとつずつ切り分けた錠剤をセロテープで貼ることを、
義母に提案してみたんです。そうすれば、飲み忘れが防げるのでは?と。
ところが義母は、私の説明の途中から口をつぐんで宙を凝視し、フリーズしてしまいました。そして説明を終えた私に、
「私は薬をのみ忘れたりしない、そんなことは必要ないわ!だからそこに薬を置いて、出て行って!」
・・・私も介助拒否をされてしまったわけです、我が子大好きの義母に。
それで、そういうことならと、今後はこれまで以上に、後方支援しかしないことを決意しました。
幸いオットーは、あのクソ野郎だった義父に爪のアカでも煎じて飲ませてやりたいほどの忍耐をもって
義母の介助を続けているので、そんなオットーのサポートに、今後は徹します。
『食』
今日は水曜日なので、義妹のジェインが義母を訪問する日でした。
ジェインが着くと、居間のダイニング・テーブルにチキン・ポップス(一口大のチキン・ナゲットのようなもの)の
まだ中味が残った袋が、載っていたそうです。
昨日義母宅に来たヘルパーさんの介護記録アプリの記録によると、そのチキン・ポップスは賞味期限を過ぎていたため、
昨日のお昼頃、義母の同意を得てヘルパーさんが、キッチンにある食料ゴミのリサイクル容器に捨てていました。
おそらく義母は、ヘルパーさんが帰ったあとで、(もったいない)とチキン・ポップスをゴミから回収したのでしょう。
いくつか食べたのか、それとも回収後手をつけなかったのか、定かではありませんが、
義母はその袋を冷蔵庫に入れることすら考えが及ばず、テーブルに置きっぱなしにしたようです。
ということは、24時間近く、室温に放置されていた可能性があることに。
ジェインは義母に断りを入れてから、残りのチキン・ポップスをキッチンの食料ゴミ容器ではなく、
屋外のゴミ箱に捨てたそうです。
義母はもはや、チンで温めるだけでいいレディー・ミールすら、めったに食べなくなりました。
が、それに加えてひと月ほど前から、とうとう朝食のシリアルさえ食べなくなっています。
朝オットーに電話で 「薬はのんだ?」 のついでに 「朝食は取った?」 と訊かれると、
「まだよ、食べたいと思わなくて・・・お腹が空かないから」 と。
高齢者は暑さを感じる感覚が鈍るそうですが、それと同様、空腹を感じる感覚も鈍るものなのでしょうか?
レンチンの使い方がわからなくなった故だった場合に備え、オットーが操作法をわかりやすく書いた
メモをレンジに貼りましたが、それでも義母がレディー・ミールを食べる様子はありません。
もうひとつ、これはつい先週あたりから始まったことですが、義母は、インスタントコーヒーですら、
あまり飲まなくなったようです。ついこの間まで、訪問するたびにいつだって、手元にコーヒーがある
生活を送っていたのに。・・・
ヘルパーさんに来てもらうようになってから、早や7ヶ月が経ちました。
が、義母は相変わらず、ヘルパーさんに友好的に接しようとはしていないようです。
ヘルパーさんに 「ランチの仕度をお手伝いしましょうか?」 と訊かれても、
「あとで自分でやるから結構」 と、お断りしてしまいます。
(まぁレンチンするだけのレディー・ミールですが、それでもケーキやビスケットだけよりは、ましですよね?)
でも義妹が準備した食事は、ちゃんと受け入れて食べるそうです。
レディー・ミールも、オットーがレンチンしたものなら、食べるそう。
ヘルパーには掃除はさせるけど、それ以上は絶対にさせない!
という決意が見て取れるようで、(何で~???)と、思ってしまいます。
援助や介護を受けることは恥なので、プライドが許さないのでしょうか?
でも95歳7ヶ月ですよ!?
こう言っては何ですが、生きてるだけで儲けものの年齢なのに、独居まで続けているんですよ!?
恥どころか、ものすごく幸運です。
その独居を少しでも長く続けられるよう、ヘルパーさんの介助を、素直に受け入れてくれればいいものを・・・
そうそう、オットー経由で聞いた、今日の義母宅での義妹の体験です。
片目が涙目のため処方された目薬を義母が使っている様子がないので、
朝晩その目薬を差すのを忘れないよう、寝室ではなく居間の自分の定位置ちかくに置くよう、義妹が提案しました。
最初は義母は 「私は絶対に目薬を差すのを忘れたりしていない」 と頑固で、どんな小さなことでも変化を嫌うこともあり、
拒否したそうです。が、こんこんと説得し、最後には同意してもらえました。
それで目薬を居間のテーブルに置いたのですが、10分後には目薬は、また寝室に戻っていました。そこで義妹が義母に、
「目薬は居間に置くことに同意してくれたわよね?なぜまた寝室に戻したの?」
と訊いたところ、義母は、
「私は絶対に目薬を差すのを忘れたりしないもの、さっきは何か別のことを話していて、そのことで同意したのだと思うわ」
と・・・。
とまぁこんな感じですから、義母は本当に、独居生活の限界に来ていると思います。
ですから義母が養護施設に入居してくれたら、私たちは皆、安心できることでしょう。
あの頑固さですから、たとえ施設に入居しても、義母はちゃんと食べたり、シャワーを浴びたり、トイレ介助を
受け入れたりは、しないかもしれません。
それでも常に誰かが近くにいてくれるというのは、安心です。
遅かれ早かれ義母は、立ち歩けなくなるか、転倒するか、になると思うので。
もうひとつの対策としては、住み込み介護ヘルパーさん導入ですが、
訪問介護ヘルパーさんへの義母の態度を見ているかぎり、これに義母が同意することは有り得ないでしょうね。
ヘルパーさん視点で見れば、私だって、カワイクナイ義母の住み込みはゴメンです。
人間はロボットじゃありませんから、永遠に生きる人はいません。
『清潔を保とうとしない』 し 『ちゃんと食べないし飲まない』 のって、自己ネグレクトですよね。
この状態にある義母は、もしかしたら、『終わりの始まり』 に達したため、
身体が終末期に向けての準備に入ったのかな?
なんて、思ったりもしています。