折角良い気分で外出から戻ったら「“なんとか還元水”の大臣が自殺」のニュースが報じられていた。疑惑の渦中にある一国の大臣ともあろう人間を、いつまでも庇い続けた安倍君に最大の責任があるのだろうが、気の毒ではあるが始末の付け方は情けない。不愉快なニュースをサッパリ忘れさせてくれたのが、カンヌ映画祭でグランプリを得た河瀬監督のスピーチだった。「映画を作るってほんとうに大変なこと。それは人生に似ています。私たちの人生には沢山の困難がある。お金とか服とか車とか、形あるものに心のよりどころを求めようとするが、そういうものが満たしてくれるのはほんの一部。目に見えないもの・・・誰かの思いとか、光と風とか、亡くなった人の面影とか・・・私たちはそういうものに心の支えを見つけたときに、たった一人でも立っていられる、そんな生き物なのだと思います」