「ぺヘル」というヒンディー語文学の雑誌は1970年代初頭から発行され始め、毎年3,4号出して、現在に至るまで休みなく続けられている息の長い文芸雑誌である。ギャーンランジャン氏がそれを主宰しているのだ。十七,八歳の時に読んだ太宰の英訳『斜陽』に若いゆえに強い影響を受けたといい、八十歳近い現在も、意気軒高である。インディアン・コーヒー・ハウスで私と会うのを聞いているらしく他にも彼に会いに来た人たちが数人いた。私が先日買って読んだ彼の『短篇選集』(ラージカマル社のペーパーバックス)を持って行って、署名をしていただいた。「自分の新しい日本人の友人に格別な愛をこめて ギャーンランジャン 2015・3・13」と記してくれた。