かつての小作人たちは、農地解放のおかげで、広大な農地を所有する地主から棚ぼた式に手に入れた零細な田圃を喜んで耕し、農地解放とともに立ち上げられた農業協同組合の指示に従って戦後間もなく復興して増大する日本の人口の食糧供給を担った。しかし、零細な農地の耕作には長男しか必要もないし、養えもしないから、農家に不要な次三男は、朝鮮戦争、ヴェトナム戦争の軍需景気に湧く東京に集団就職列車で送り込まれ、工場労働者となった。それまでの大家族制の「家」を破壊し、核家族制を奨励した。それにより、増えた家庭に電気製品や自動車を大量に生産して売り込んだのだ。農協も、細かく分けられた農地を耕す元小作人たちの増加した農家に、借金をさせて1台500万円もするコンバインなどの農業機械やトラックを売り付け、零細な農家を借金漬けにした。
都会の農家の場合は、土地が高く売れたり、貸したりできたから、アパート経営などの金持ちの地主になったが、借金を抱えた田舎の農家は、農業より実入りの良い季節労務者として雇われたりして、給料によって借金を返すようになり、兼業農家が増えた。そこに、米国から米、麦、粉末牛乳、牛肉などが大量に売り込まれた。
日本の農業は、既定通りに破滅に導かれ、日本は単なる市場と化していったのである。これが、今、米国の政策を代弁している政治屋たちの進めている市場原理あるいは市場経済主義というものの実態だ。
米国が次に狙うのは、日本が持つ、巨大な預貯金であり、保険である。全部とられれば、それで、植民地の役割は終わりなのであろうか。
都会の農家の場合は、土地が高く売れたり、貸したりできたから、アパート経営などの金持ちの地主になったが、借金を抱えた田舎の農家は、農業より実入りの良い季節労務者として雇われたりして、給料によって借金を返すようになり、兼業農家が増えた。そこに、米国から米、麦、粉末牛乳、牛肉などが大量に売り込まれた。
日本の農業は、既定通りに破滅に導かれ、日本は単なる市場と化していったのである。これが、今、米国の政策を代弁している政治屋たちの進めている市場原理あるいは市場経済主義というものの実態だ。
米国が次に狙うのは、日本が持つ、巨大な預貯金であり、保険である。全部とられれば、それで、植民地の役割は終わりなのであろうか。