はぶて虫のささやき

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(旧:はぶて日記)

映画評1009 ~ ザ・ファブル 殺さない殺し屋

2021-06-27 | 映画評
昨日は「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」を見てきました。

南勝久のベストセラーコミックを原作にしたアクションの続編。誰も殺さずに暮らせというボスの命令を守る暗殺者が、巨悪との戦いを余儀なくされる。監督は前作に引き続き江口カン。『燃えよ剣』などの岡田准一、『伊藤くん A to E』などの木村文乃、『少女』などの山本美月といった前作のメンバーに加え、堤真一、平手友梨奈、安藤政信らが新たに出演する。

主演:岡田准一
共演:木村文乃、堤真一、平手友梨奈、安藤政信、黒瀬純
その他:好井まさお、宮川大輔、橋本マナミ、佐藤二朗、山本美月、安田顕、佐藤浩市など


<ストーリー>
最強の殺し屋「ファブル」として裏社会で恐れられていたものの、ボス(佐藤浩市)から誰も殺さずに一般社会に溶け込んで生きるよう命じられたアキラ(岡田准一)。相棒ヨウコ(木村文乃)と兄妹を装い、アルバイト先のデザイン会社オクトパスの社長・田高田(佐藤二朗)と社員ミサキ(山本美月)に素性を知られることなく平穏な日々を過ごしていた。そんな中でアキラはNPO団体の代表を務める宇津帆(堤真一)と出会い、やがて彼がターゲットから金をだまし取っては命も奪う危険人物であることを知る。


これは、なかなか面白かった。

一言で言うと、前作の向井理や福士蒼汰と、今回の堤真一との違い、ということだろうか。

同じイカれた悪党と言っても、福士蒼汰と堤真一では、格が違いすぎる。

それと、悪党の一味である鈴木を演じた安藤政信もなかなかの存在感だった思う。

アクションも前回以上で、マンションを舞台とした大掛かりなアクションは、結構迫力があった。

木村文乃演じるヨウコも、今回はアクションの出番があり、なかなかカッコよかった。

とは言え、随所に違和感はあった。

主要キャラクターの一人だと思っていた印刷屋(?)の貝沼があっさりと死んだのにも驚いたが、パンクブーブー・黒瀬は何のために出てきたの?

たいした能力もなさそうなのに、急に仲間に加わったと思ったら、あっという間に殺されてしまった。

そもそも、堤真一演じる宇津帆の組織というのがよくわらない。

慈善事業を表看板にして、裏であこぎな商売をしている悪いヤツ、というのはいいとしても、その組織が異常にデカい!

マンションでのファブルとのバトルでは、まるで軍隊の一個小隊くらいの人数の手下たちがゾロゾロと出てきては、機関銃や銃を撃ちまくる。

撃ってもファブルには当たらないのは、物語上しょうがないとしても、あれだけ撃っていれば住民にも少なからず影響があるだろうに、そのあたりは前作の工場内でのバトル同様、一般人には一切影響がない。

もちろん、警察がやってくることはないし、逃げ惑っている(はずの)住民にも、ほとんど緊迫感がない。

まるで、平日にやっている避難訓練みたいな感じ?

ただゾロゾロと移動しているだけ。

ファブルとのバトルが壮絶なだけに、妙に浮いている。

細かいところで言うと、耳の聞こえない女の子を救うというくだりはいらないんじゃないの?

あんな不安定な足場で風船を追いかけていくバカな子なんていないだろうし、

それに、最後なぜ鈴木は寝返ったの?

そのような伏線はなかったように思うし、ヒロインであるヒナコに対する感情が影響していたとしても、いかにも唐突だった。

しかも、最後の最後にイカれた悪党である宇津帆は、「自ら撃たれるような行動をした」というが、これもなぜだかわからない。

売春組織を牛耳り、軍隊並みの武装集団を持つ悪党が、ヒロインに対して贖罪の気持ちがあったとは到底思えないので、このあたりははっきり言って意味不明だった。

しかも、ラストはヒロインが「何とか自力で立ち上がるんだ」という感動仕立てにしようとしていたのも、何だか中途半端だったように思う。

途中までは良かったのに、最後の最後に、肝心のラスボスとのバトルを迎える段階で、急に物語が変わってしまった感じだったのは、ちょっと残念だった。

ヒロインの平手友梨奈にあまり魅力を感じなくて、感情移入ができなかったことが大きいのかも知れないが・・・

とは言え、岡田准一のアクションのすばらしさと顔芸がなかなか良かったことと、木村文乃ちゃんが頑張っていたので、トータルとして評価はちょっと甘めに「B」にします。

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