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はぶて虫のささやき

日々の出来事について、雑感を書いてます。
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(旧:はぶて日記)

ためになるコラムとは・・・

2007-03-10 | 日記
今週の「週刊新潮」

久々に、高山正之氏の「変見自在」が面白かった。

明治維新政府は、一般に薩長土肥と言われる。
しかし実際には、薩摩藩士の大久保利通や森有礼は暗殺され、土佐藩士の板垣退助や肥前佐賀藩の大隈重信も殺されかけた。

結局長州者で占められたのだが、この長州者はほとんどが士分以下の軽輩出身だったそうだ。
伊藤博文は足軽だし、山県有朋は小物、井上馨もたいした身分ではなかったらしい。

そこで、高山氏は「明治維新は紛れもなく市民革命の要素を持っていた」と言う。

しかし、彼らのことを高く評価しているのかと思っていたら、全然違った。

「明治政府は、どちらかと言うと、あまり教育もない、道徳にもやや難のある人たちが中心になって動かしていたから、スキャンダルはやたら多かった」と手厳しい。

山縣は、身分が低かったせいで剣術を学べなかった恨みから、日本刀を憎み、軍刀としてあえてサーベルを選んだそうな。
それはまだいいとして、同じ長州藩仲間の御用商人に陸軍の軍需物資をすべて発注し、その見返りに大枚の謝礼を受け取る、という絵に描いたような収賄を行った。

伊藤博文の女好きは有名だ。
井上馨も、公権力を使って財産を蓄えようとしたらしい。

こういう明治政府に苦言を呈したのが、勝海舟や沼間守一、紀州藩士の村山龍平らの幕藩知識人だったそうな。
その後、沼間が横浜毎日新聞を、村山が大阪朝日新聞を立ち上げ、下品な政府の振る舞いを批判したとのこと。

ここから高山氏の辛口が冴える。

これにより、「日本の政府と新聞の関係は、新聞の方が教養も高く、政府は身分も見識も低いという、世界に例を見ない形でスタートした」ということらしい。

「それから約130年。その差はすっかりなくなったはずだが、新聞はいまだに政府を冷笑し、揶揄するのを常としている」

そして、小沢一郎が事務所費で不動産を買ったというトンデモなく悪質な行為を、やたら高く評価している朝日新聞を皮肉るわけだが、いつもながら高山氏のコラムは、とても面白いし、勉強にもなる。

今の新聞は、教養はともかく、見識や常識に欠けるし、何よりも世の中が見えていない、という致命的な欠点がある。
捏造や偏向報道をしても誰も気が付かない、と思っているようだが、今の新聞を初めとしたマスコミに対しては、常に誰かが目を光らせているので、インチキはすぐにばれる。

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