新聞のスポーツコラムというものは、他のコラムと違って、なかなかに面白いというか、「なるほど」と思うことが多い。
サンスポのダンカンのコラムみたいに、どこがどう面白いのかわからないものも中にはあるが、それぞれの分野で活躍した元選手が担当していることが多く、その人たちの独自の目線があり、独自の解釈があり、感心することもままある。
しかし、時々「はあ?」と思うようなコラムもある。
その一人が、産経新聞で担当している元プロ野球選手・監督の田尾安志だ。
以前にも一度触れたことがあるが、今回は阪神の藤浪投手について書いている。
ここ数年不調が続いているが、自身の経験(?)を元に「彼にはリフレッシュが必要」と彼は書いている。
彼自身は、現役時代に打てなかったからといって「落ち込む」ことがなかったという。
いつも「不調の原因は肉体疲労」と決まっているらしく、回復すれば打撃の調子もすぐに上向いたそうだ。
なるほど、スポーツ選手向きだと思う。
不調だからと言って、考え過ぎずに悩み続けることがない、というのだから。
だけど、藤浪投手の場合、少なくともそういう性格には見えないし、他の選手でも、そう簡単に「肉体疲労が回復すれば大丈夫」などと割り切れる人がいるとは思えない。
にもかかわらず、彼は講演でも「皆さん、悩みごとがあるときは、その夜は考えるのはやめ、ぐっすりと寝ましょう」と勧めているらしい。
いろんなことを考えてしまう人に対して「考えるな」と言っているわけだ。
余計な思いがどんどん浮かんできて寝られない人に対して「まあ、とにかくぐっすり寝ましょう」と言っているわけだ。
バカだな、ある意味。
どうすれば余計なことを考えずに済むか、気分をリフレッシュするにはどうすればいいか、もっと具体的なことを教えてくれればいいのに、単に「リフレッシュすればいい」と言っているだけ。
松岡修造みたいに「考えるな! 考えろ」と言うのとは違い、彼の言葉には感覚的につかめるものが何もない。
なのに、一方では「本当に力のある選手なら上からの圧力も奮起するエネルギーに変えられる。だが、最近の若手は自信をなくしてしまう方が多い気がする。組織を預かる者は、まずは部下の話をよく聞き、何を悩んでいるのか理解することが大切だろう」と言っている。
つまり、藤浪投手はいったいどうすればいいわけ?
悩むことのない者が、悩んでいる人に対して「悩むな」などと言ったところで、何の解決策にもならない。
それどころか、「じゃあ、どうすればいいんだよ」とイライラするだけ。
このコラムを全部読んだ上で、結論を探してみると、こういうことになりそう?
「不調なんて、自分で解決するものだ。くよくよ悩んだりしないで、ぐっすり眠ればいい。だけど藤浪投手は『本当に力のある選手』ではないので、指導者が面倒を見るべき」
こんなことを言うヤツを講演に呼んだところで、何も得るものはないと思うのだけど。
https://www.sankei.com/sports/news/190423/spo1904230011-n1.html
サンスポのダンカンのコラムみたいに、どこがどう面白いのかわからないものも中にはあるが、それぞれの分野で活躍した元選手が担当していることが多く、その人たちの独自の目線があり、独自の解釈があり、感心することもままある。
しかし、時々「はあ?」と思うようなコラムもある。
その一人が、産経新聞で担当している元プロ野球選手・監督の田尾安志だ。
以前にも一度触れたことがあるが、今回は阪神の藤浪投手について書いている。
ここ数年不調が続いているが、自身の経験(?)を元に「彼にはリフレッシュが必要」と彼は書いている。
彼自身は、現役時代に打てなかったからといって「落ち込む」ことがなかったという。
いつも「不調の原因は肉体疲労」と決まっているらしく、回復すれば打撃の調子もすぐに上向いたそうだ。
なるほど、スポーツ選手向きだと思う。
不調だからと言って、考え過ぎずに悩み続けることがない、というのだから。
だけど、藤浪投手の場合、少なくともそういう性格には見えないし、他の選手でも、そう簡単に「肉体疲労が回復すれば大丈夫」などと割り切れる人がいるとは思えない。
にもかかわらず、彼は講演でも「皆さん、悩みごとがあるときは、その夜は考えるのはやめ、ぐっすりと寝ましょう」と勧めているらしい。
いろんなことを考えてしまう人に対して「考えるな」と言っているわけだ。
余計な思いがどんどん浮かんできて寝られない人に対して「まあ、とにかくぐっすり寝ましょう」と言っているわけだ。
バカだな、ある意味。
どうすれば余計なことを考えずに済むか、気分をリフレッシュするにはどうすればいいか、もっと具体的なことを教えてくれればいいのに、単に「リフレッシュすればいい」と言っているだけ。
松岡修造みたいに「考えるな! 考えろ」と言うのとは違い、彼の言葉には感覚的につかめるものが何もない。
なのに、一方では「本当に力のある選手なら上からの圧力も奮起するエネルギーに変えられる。だが、最近の若手は自信をなくしてしまう方が多い気がする。組織を預かる者は、まずは部下の話をよく聞き、何を悩んでいるのか理解することが大切だろう」と言っている。
つまり、藤浪投手はいったいどうすればいいわけ?
悩むことのない者が、悩んでいる人に対して「悩むな」などと言ったところで、何の解決策にもならない。
それどころか、「じゃあ、どうすればいいんだよ」とイライラするだけ。
このコラムを全部読んだ上で、結論を探してみると、こういうことになりそう?
「不調なんて、自分で解決するものだ。くよくよ悩んだりしないで、ぐっすり眠ればいい。だけど藤浪投手は『本当に力のある選手』ではないので、指導者が面倒を見るべき」
こんなことを言うヤツを講演に呼んだところで、何も得るものはないと思うのだけど。
https://www.sankei.com/sports/news/190423/spo1904230011-n1.html
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