会社近くにあるこの建物。『のぞみ』という名の喫茶店『でした』。
1年くらい前(?)に閉店となり、今はご覧の通り、駐車場にロープが張られて近づくことも
できません。
38年前、ISOWAに入社した頃は、出勤前に会社近くの喫茶店に立ち寄って、コーヒーを
飲んでから、出勤する人がたくさんいました。 それぞれに自分の馴染みの喫茶店があり、
『のぞみ』はAさん、Bさん、Cさんの溜まり場、『サントス』はD,E,Fさん、『○○〇』は
GさんとHさんというように、モーニングの派閥がありました。
私も入社当時、いろんな人から声を掛けられて、コーヒーを飲まないのに、あちこちの喫茶店に
顔出すことを続けていました。『のぞみ』もその中の1店です。入っていくと、いつも決まった
ISOWAビトが決まった席にいて、「おはようございます!」「おはよう!」と会社でより
ひと足先に朝のご挨拶。
今はどうなのか知りませんが、当時、日本一喫茶店の多い都道府県は愛知県と言われていましたが、
出勤前のモーニングがそれを支える一因なんだと実感した覚えがあります。
さらに、それから20年くらい経ってから知ったことですが、
名古屋のコーヒーが一番濃い。 ここから同心円状に徐々にコーヒーが薄くなる。
だから名古屋で喫茶店を経営することが最もコスト高になる。
と風土改革仲間で、名古屋で松屋コーヒー本店というコーヒーの卸をやっていて、ISOWA
オリジナルブレンドコーヒーを作ってくれている松下さんから教えてもらったこともありました。
当時、名古屋の都心から離れた郊外では、今のような大型チェーン店は無く、オーナー夫妻が
経営する個人店がほとんどでした。 紫煙が充満する中で、中日スポーツを手に、ゆで卵の殻を
剝いて、塩を振りかけ、トーストを頬張り、コーヒーを啜る。 定番の出勤前の光景でした。
しかし今や、ISOWAのある郊外でも、田んぼの真ん中にもスターバックスができ、喫茶店
文化は大きく変わりました。 スターバックスのコンセプトは『サード・プレイス』。自宅でも、
会社でもない、『第三の場所』でした。 そういう意味では昔の喫茶店こそまさに『サード・
プレイス』の先駆けだったなと思いつつ、閉店となった『のぞみ』の前を通り過ぎました。
のぞみさんと深いつながりがあるんですね。
あのソファーなどももう撤去されてるのでしょうか?
(今年も年賀状来てました。)
我が家の子供達もクリームソーダを楽しみに何度もおじゃましました。
赤いチンチラ生地のソファーは当時の喫茶店の代名詞でしたね。
正に若かりし頃のサードプレイスです。