磯輪日記

世界の段ボールビトを幸せに!
自分と自分の愛する家族の幸せのために働ける
世界一社風のいい会社を目指しています。

『対話、するとスピード』後編

2017年07月26日 20時31分20秒 | ビジネス・シーン

ということで、春日井工業高校へお礼に訪問しようとしたのですが、
車で向かう途中からゲリラ豪雨が始まって、学校に到着した時は、
ドシャ降り 

会社出発時は雨が降っていなかったので、傘をトランクに入れたままで、
困っていたら、校舎の玄関がある2階から我々を見ていた方が、わざわざ
傘を持って車の脇までお迎えに来てくださるんです。驚きました。


でも、迎えに来てくださった方の顔を見て、さらに驚きました。

傘を差して、迎えに来て下さったのは、山口校長先生でした 
約束の時間が近付いて、雨が激しくなってきたので、我々のことを気遣って
玄関で待機してくださっていたに違いありません。

もったいなくって、もったいなくって。

ドシャ降りの中、畏れ多くも、校長先生とあいあい傘で寄り添って、階段を
上りました。 
      


そして校長先生自らの案内で校長室へ入ると、2月に校長先生と一緒に
来社された校務主任の月守先生、機械科の今井先生、電子機械科の青山先生が
お揃いでした。


開口一番、今回の超・速やかなワン・デー職場実習実現へのお礼を伝え、
そこからいろんなお話をすることができました。

私からは、ISOWAの追っかけ研究者である明治大学院のIさんとの
ISOWAを題材にした博士論文についての対話の中から生まれた

 「ISOWAの風土改革の成果を定量化、数値化するのに
  離職率はどうだろうか?」

というアイデアを元にしたデータを、先生方に紹介しました。


みなさん『七五三』って知ってますよね。
でも新卒採用にも『七五三』があって、

 新卒入社後、3年以内に退職する社員の割合が、
 中卒、高卒、大卒の順に 7割、5割、3割

というものです。

つまり高校生であれば、新卒で入社した内の半数が3年以内に退職すると
いうことです。


でISOWAはどうかを調べてみました。
ISOWAでは、2005年度採用から理念共感型採用を始めたので、
この前後での退職率の違いを見てみると・・・
(ただし結婚、出産による退職は除いてカウントしています)

 1995~2004年(10年間)に新卒で入社した社員の
 総数に占める、現時点までの退職者数の割合

  大卒  36%
  高卒  52%

つまり理念共感型採用を始める前(というより始めることができなかった
時期)の退職率は、入社後13年~22年経つと、ほぼ『七五三』レベル
でした・・・ 


ところが理念共感型採用を始めてからの2005~2017年(13年間)
になると:

  大卒   9%
  高卒  25%

ということで大きく変わりました。

2010年以降に限ると、高卒で退職した社員はたったの3名なんです。

直感的にも、昔は「半分は辞める」だったのが、最近は「辞める社員はいなく
なった」と感じていたことが数字の上でもはっきり裏付けられました。


こういうことを私から説明すると、先生方からも、

 「2月にISOWAさんを訪問し、確かに運動部の
  生徒がクラフトマンに参加できないという実態を
  教えられました。

  できないことを考えるのでなく、何とか少しでも
  対応できないかと考えた結果が、ワン・デーでした。
  ISOWAさんの指摘で、28社に2年生の内
  78名の生徒がワン・デー実習に参加することが
  できました。

  将来的には、1年生がワン・デーに参加して、
  2年生がクラフトマンで1週間しっかり経験する
  という形にしたいと思っています」

ということで、ワン・デー実習は春日井工業高校オリジナルのプログラムと
いうことが判明しました!  すごい!!

さらに、

 「生徒に合った企業を紹介するためには、まずは
  教員が企業のことを知っていないと絶対に無理です。

  その点、ISOWAさんとはこれまでの長いお付き
  合いを通じて、多くの教員がISOWAさんはどう
  いう会社で、どういう生徒が相応しいかをしっかり
  理解しています。

  正直、ISOWAさんに生徒を紹介する時は、
  我々もそうとう緊張感を持って取り組んでいます。

  それに加えて、ISOWAさんは、実習へ行って、
  先輩から指導を受け、生徒が『行きたい』会社です
  から」

本当にありがたいですね。





私は、本当に久しぶりの訪問でしたが、春日井工業高校の先生方がISOWAを
大切に考えていてくれるのがよ~く伝わってきました。

同じように、先生方も、ISOWAの春日井工業高校への想いをしっかり
理解してもらえたと思います。


これからも大切なパートナーとして、末永くよろしくお願いします。

ありがとうございました。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今後ともよろしくおねがいします。 (春日井工・今井)
2017-07-27 18:49:04
春日井工 機械科の今井です。
ブログいつも興味深く拝見しております。

機会ある度の工場見学やインターンシップ等、
快くお引き受けくださり本当にありがとうございます。

5月に機械科生徒80名の工場見学をお願いした際、
管理グループのWさんより、「一度に40名しか受け
入れが難しいが、是非80名の生徒さんに見ていただ
きたい。午前・午後の2回に分けての見学でもよろしい
でしょうか?」とお返事をいただき、
同じように、8月に実施をお願いしているクラフトマン
(技術技能習得体験)の女子生徒受け入れについても
ご快諾いただいたのですが・・・

私がいつも驚き感動するのは、
そのお返事を「すぐ」にいただけることです。

そういったところで、磯輪社長はじめ関係する方々の
本校への「想い」を常に感じながら仕事させて
いただいています。

今回も「想い」を伝えあうことができる
良い時間を共有でき、大変勉強になりました。

ありがとうございました!!

今後ともお世話になることばかりですが、
よろしくお願いいたします。
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負けられません (磯輪)
2017-07-27 20:36:19
 今井先生

想いを共有することは、とても大事ですよね。
今回の訪問は、想いは想いで返す というつもりでした。

春日井工業高校さんの対応スピードに負けないよう、
ISOWAも『スピードと対話』を磨きます。

こちらこそよろしくお願いします!
ありがとうございました。
返信する
やはりすごい! (明治大学のI)
2017-07-30 04:14:22
やはり退職率の数値化はインパクトがありますね。

社長がおっしゃっていた、数値化自体が目標ではなく、
「普段の仕事をする中で、ある瞬間ひらめく。
そういうものが本物の確率が高い。」

ということ、こちらのブログでよくわかりました。

対話を通して意味ある数値化の方法が生まれ、それによってまた対話が広がっていく、それが本物なんですね。

私も対話が広げられるような研究をしなければ。
返信する
さらに (磯輪)
2017-07-30 19:35:08
 池田さん

離職率について、もう少し別の角度からも比較して
みます。
また結果報告しますね。
返信する

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