昨夜、近くでサイレンの音が響きました。
そのサイレンが、何度も、何度も鳴り、そして次第に大きく
なってきました。
「近い!」
直後に、窓越しに赤いライトが回転するのも見えるようになりました。
目と鼻の先です。
驚いて、カーテンを開けると、モクモクと煙が立ち上っています。
「火事だ!」
飛び出して、火元に向かって行くと、50mくらい先のご近所のIさんの
お宅です。
警察がテープを張って、これ以上先には行けませんが、やや先のほうに
Iさんたち家族の姿が見えます。
ツノ坊が、
「こんな寒い中、今夜どうやって過ごすんだろう?
お子さん二人は、それぞれ受験なのに・・・
お父さんも亡くなって、わが家に場所はいくらでも
あるので、せめてお子さんだけでもわが家に来て
もらったらどうかな」
と言うので、近くにいたお巡りさんに、
「ご近所の者ですが、被災されたIさんに、
『よかったら、わが家で泊まって下さい』
って伝えてもらえませんか」
と伝えたら、驚いたことに、
「個人情報の問題があるので、そういう伝言やメモを
受け取ることはできないんです」
「個人情報ったって、本人が公開するっていうんだから、
問題ないじゃない」
「そういうことじゃなくって、もしメモを頂いても、
万一それを紛失して、それが誰かに悪用されたら、
責任問題になりますから」
と訳の分かったような、分からないような返答しか得られず、
結局、すごすごと帰宅するしかありませんでした。
あまりに杓子定規な対応。
ご近所が困っているので、手を差し伸べたいと思うだけなのに、
そんな単純な気持ちでも、届けたい相手に簡単には届かないん
ですね。
一夜明けて、今日の昼間、ツノ坊が差し入れを持ってお見舞いに
出掛けました。
幸い、比較的近くに親戚の方いて、そこに家族5人身を寄せて
いるとのことで安心しましたが、
「そこには車が止められず、歩いて行き来しなければ
ならないので・・・」
偶然、そのご親戚のお宅の近くにツノ坊の両親が住んでいて、
我々が行き来する時のために駐車場を借りているので、
「○○っていうマンション知ってます?
そこの××番の駐車場使って下さい」
とても喜んでもらえました。
遠くの親戚より、近くの他人。
せっかくのご近所のお付き合い。困った時はお互い様。
こういうつながりが活きるような血の通った警察、消防、救急活動に
なるといいな。
サイコーです。
人を守るためにあるはずのルールなのに暖かい気持ちまで遮断してしまう・・・。
なんて残念なことでしょうか。
連続してのUnknownさんからのコメントですが、
時間差がかなりあるので、それぞれ別のUnknownさんと
考えていますが、どうなんでしょうか?
いずれにしてもコメントありがとうございました 笑
これぞ本末転倒。
驚くというより、あきれたという方が正確じゃないで
しょうか。
でも今日も必要なものをたずねて、古タオルや紙の
手提げ袋などを差し入れしました。
ご近所ですから。