上海の二人連れ

ＩＳＯＷＡ上海の大津さんと孫君が夏休みで一時帰国していたんですが、この
週末にまた上海へ戻ります。

大津さんが一時帰国するたびに、大津さんがもといた部署のメンバーが大津
さんの慰労会を開いていて、今回はそれに孫君も加わるとの情報をキャッチ
したので、

　「私も仲間に入れてよ？」

と頼んだんです。ところが、

　「エー、社長がですか！　極々内輪の食事会で、汚らしい焼肉屋でやる
　　ので、社長に来てもらうには気が引けるな～」

　「汚くても、普通の肉はあるんだろ？」

　「肉は間違いなくおいしいですよ」

　「普通の肉って言っても、私の言う普通の肉っていうのは、カルビかロース
　　だけで、それ以外は普通じゃないよ。そういうのもあるんだろ？」

　「もちろんそういうのもありますよ」

ということで、飛び入り参加させてもらいました。

出かけたのは、我が社の石神君が家族で行きつけの高蔵寺にある喜噴という
焼肉屋さんでした。「汚い、汚い」っていうから、どんなに汚いかと期待して
出かけましたが、そんなことないですよ。決してきれいではないけど、普通の
こじんまりとしたお店でした。

ところがドアを開けた途端、視界が急に悪くなりました。

　「どうしたんだ！　目が急に変な病気に・・・」

と思ったんですが、焼肉の煙で店内が煙っているんでした。
昔ながらのお店なので、無煙ロースターでもないし、排気設備も整っていない。
とにかく煙い。ちょうど新幹線の喫煙車に突入したような感じです。
テーブルの向こうの仲間がかすんで見える。涙が出ます　

それが証拠に、冒頭の写真、煙ってるでしょ？
決して細工したわけじゃないんですよ。普通に撮ったら、こんな具合になるん
です。ホントですよ。ビックリ！

お店のおばちゃんが、

　「石神君が来るから、いいお肉仕入れておいたよ」

というので、上ロース、上カルビをしっかり注文したんですが、出てくるのは
タン、ホルモン・・・　食べられない！　

　「ホルモンっていうのはどこの肉？」

って尋ねたら、

　「ここのお店のホルモンは小腸です。ここのホルモンは名物ですよ～」

とみんなが言うので、ホルモン初体験にチャレンジしました。
　
　「どうです？」

とみんな聞くけど、

　「ウーン、結構甘いけど、油っこいね」

一切れだけで止めました。

そうこうしているうちに、やっと上ロースの登場です。

　　　　　　

　「おいしい肉だから、焼きすぎないで食べてね」

というおばちゃんの言葉通りに焼いて、口に入れたら、

　「ウーン、ヤミー！　何て柔らかくて、おいしい。とろけるよう」

絶品ですね。驚きました。これ以外にもみんなはレバ刺しとか、いろいろ
頼んでいましたが、私は最後まで、上ロースと上カルビだけ。車の人も
いるので、最初からご飯をもらって、ご飯と上ロース、上カルビ、そして
キムチで、私としては相当食べました。

もう大満足。ご馳走様でした。

その後お決まりのコースのようで、コメダでお茶しました。

ここでもみんなで上海駐在の大津さんの話を聞いたんですが、あまりに面白くて
あごが外れそうでした。

話を聞いてみて感じたんですが、この大津さん、地元の人から愛されているん
ですね。なぜかというと、ほとんど中国語は話せないんですが、それでも
自分からいろんな人に声掛けるそうです。

田舎に工場があることもあって、道を歩いていても、いろんな人から挨拶
されるし、工場の中国人の仲間からは、仕事をしていると、アイスクリームを
持ってきてくれたり、

　「残業で遅くなったから、夕ご飯を我が家へ食べにおいでよ」

と誘われたりもするそうです。すごいもんですね～　これすべて大津さんの
人柄のなせる業だと思いました。

大津さんは、ずっと我が社の工場で部品の加工一筋だったんですが、まさか
そんな自分に上海赴任の辞令が出るとは思ってもいなかったでしょうし、

　「上海転勤によって、大津さんの人生は大きく変わったでしょ？」

と聞いたら、

　「上海転勤で楽しいことも、つらいことも、いろんな経験をしました。
　　なかなか経験できないことを体験させてもらっています」

こういう大津さんのような人が頑張ってくれるから、やっていけるんですね。
ありがとうございます。

孫君と力を合わせて、これからもＩＳＯＷＡ上海を盛り上げていって下さい。
気を付けて、上海へお帰り下さいね。