九尾狐(クミホ)伝~愛と哀しみの母~ 第11話

2013-05-07 15:00:00 | ドラマ/映画/ドキュメンタリー
 ヨニに命じられたチョヌに井戸に突き落とされた、チョオクは、家の者に見つかり、引き上げられた。
 しかし、怯えた、チョオクは自分が食べたのはヨニの肝臓だ。返せと怖い目で睨むとという。

 両親はその話を聞き怯えた。

 そして、ちょうど薬を運んできたクサンテクとその話を聞いていた。
 チョオクはお前は母親ならヨニがどこにいるか知ってるでしょう?という。

 チョオクの母親はクサンテクが嘘か本当かは別にして、記憶喪失に陥っているから、薬を受け取り部屋の外へ出す。

 ただで済むのと思ったの。チョオクの様子を見ながら、クサンテクは心の中で呟いた。
 
 鈴の音がした。チョオクは再び起き上がり、歩きだす。両親のどうしてあの子がこのことを知っているの?もっときつく口止めしなくてはという声を聞いていた。

 そこへ使用人が飛び込んできた。
 チョオクが台所で、あらゆる用意されている食材を生のままむさぼり食べていた。
 両親が飛び込んで止めるように言うと、母の頬をひっかき、注意をする父に、何故あんな変なものを食べさせたの?と言い、今度は全身をかきむしる。転げまわる。
 母は溜まり兼ねて、誰かこの子を抑えてと叫んだ。

 チョオクは台所を飛び出すと、悲鳴をあげ、庭を走り回った。その前にクサンテクが現れる。
 ヨニに伝えて、チョオクはすがった。あれはトラの肝臓だと思ったの。苦しめるのはもう止めて。
 そしてもっと鋭い鈴の音がした。チョオクは耳を押さえて飛び出した。

 生命が尽きるのが判ったね。無表情のクサンテクが心の中で呟いた。

 鈴の音のする中、チョオクは森の中を歩いた。そして、ヨニの墓辿りつくと、それを掘り返す。
 鈴が合った。それを手に取る。気を失うチョオク。しかし次に目覚めたとき…。

 その顔はヨニになっていた。
 チョオクを探して出かけた家は殻になっていた。ヨニはそっと中に入る。

 他の人にはヨニの顔はチョオクに見えるのだろうか。キーセンがヨニを見つけて、チョオクお嬢様よと言った。遠くからヨニの姿を見ていたクサンテクはちょうどいい、今夜お前の肝臓を父親にやろうと言っている。

 クサンテクはいいチャンスだから、包丁を持ち出し、チョオクの部屋に向かう。しかし、そこにチョオクはいない。
 チョオクのはずのヨニはかつて、自分たちが使っていた部屋にいた。そして布団に乗ると、「お母さん」と呟いていた。そして鏡に写る顔はチョオクなのだ。またそこから、ヨニがチョオクになる。

 クサンテクは自分の部屋の灯がついているのを見つけ、ほくそ笑みながら、部屋に入る。布団の上に膝を抱えた娘が座っている。思わず包丁を振り上げると、その顔はチョオクだ。しかし、母の型に驚きながら、「お母…」と呟く顔は再び、ヨニに変わっている。

 ヨニは「どうしたの、私よ、ヨニよ」というが、クサンテクにはそうは見えていないらしい。
 お前がヨニの名を語るなんて許せないと包丁を高く上げている。その顔はチョオクだ。
 どうして私が判らないの?とチョオクの顔をしたヨニが何度も言う。

 急いでチョオクの母が来るが、怖がり、クサンテクの後ろに隠れる。
 クサンテクの側を離れないのを見ると、チョオクの母はクサンテクのを殴りつける。そして、チョオクを部屋に連れていくように下女に言うが、お母さんと泣きわめき、チョオクの(ヨニ)は抵抗する。途中、父を見るが自分を殺した相手だから悲鳴を上げる。
 泣き叫ぶのを堂のにか部屋へ連れていくが、やはりダメだ。

 父親が顔をよく見なさいと言うが、チョオクの顔を見ると、鏡を叩きわってしまう。

 気を失う、チョオク。夫妻は話し合っていた。
 私のせいなのです。でも妻のいうのはあの女を追い出してくださいということだ。
 これは策略でも嫉妬でもなく、チョオクのためです、というが、ユンは受け付けない。
 お前は何をした。私はあれから、夜も眠れない。お前は苦しんでいる娘の様子を見ようともしなかった。
 クサンテクのことは2度と言うなという。
 母は、自分がチョオクの顔をしているから、判らなかったんだろうか?と考えていると、ユンが来る、怖くて逃げようとすると、何かを察したらしい、ユンは、お前の気持ちは判る。でも2度とは母の所へ行くな、私もお前達も危険な目に遭うという。私が判るんですか?と聞くと、お前は特別な子だった、だから判るというが、ヨニは信じられない。

 クサンテクは思いだしていた。無理やり連れていかれる前、チョオク(の顔をしたヨニ)は針と糸は一緒だって言ったでしょと、ヨニでなければ判らないことを言った。

 ヨニは母親のクサンテクが危険な目に遭う。死ぬかもしれないとユンに言われた為、チョオクの母親を無理して、お母さんと呼びだす。

 チョオク(の顔をしたヨニは)母に聞かれ、お母さんが可哀想だったの。あの女を追い出そうとして、こんな真似をしたという。もうヨニの真似はやめるわという。
 その話をしてる所へ、上手い具合にクサンテクが通りかかる。期待を持たされ多分、余計怒りがチョオクに沸いた。

 翌日、クサンテクに会ったチョオク(の顔をしたヨニ)は私の顔が違うから判らなかったのねと言い、じゃ、証拠を持って行くわ、という。じゃ、持って来て頂戴とクサンテクは無表情で対応する。
 チョオク(の顔をしたヨニ)は喜んで、筆を取る。
 しかし、チョオクの母に気付かれ、せっかく描いたクサンテクの顔の絵を破られる。

 ユンはチョ代官にいつまで占い師を牢に入れておくのかと聞きに行った。
 最初はとぼけていたが、息子の婚礼が整ったからその祝いにと土地の権利所を出すと、あっさり、近々だ、容疑もないのに止めおけないと言い出した。
 占い師が、今はまだ早い、しかし3日以内に来る。あなたの力になれるだろうと言っていた通りになったようだ。

 占い師は自由になった。そのあとを怪しい男達が追う。洞窟に帰りついた占い師の首を撥ねるが、それはもう人形になっている。
 オがそれをユンに報告すると、何としても捕まえろと命令した。

 しかし、代官の息子、ギョンジュは婚礼など挙げるつもりもなくまだヨニを探している。そしてチョオクにヨニの居場所を聞き、ヨニへの気持ちを伝える。

 チョオクは側についている下女をお腹が痛いと言って、砂糖水を作りに行かせ、その間にクサンテクの所へ行こうとした。
 しかし、今度はユンに使ってしまう。お母さんに迷惑をかけたみたいだから謝りに行きたいのと言い、一緒に行こうと言うのを途中で振りきる。
 今度はキーセンの子と会う。上手く誤魔化して家を出る。約束のもの置き急ぐが、そこではクサンテクが何かを用意していた。

 チョオクはこれがあれば、必ず見つかると言われて母に渡されていた鈴を身体につけ、1人待つ。
 足音が聞こえる。お母さん、と行こうとする。しかし、クサンテクは扉に鍵を閉め、中から呼ぶ声を無視し、無表情まま、取っての着いた壺に入れてきたものを小屋に向かって威勢よく巻く。
 そして用意してきた火の着いたろうそくの火をつけた。

 助けて、ヨニよというにのにクサンテクは騙されないわ。恨むならことを大きくした両親を恨みなさいと言い、去っていた。
 小屋はぼうぼうと災に包まれた―――。


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