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喪失の光景

2009-05-11 11:49:06 | 日記風
 父と娘の姿があった。

 ペットボトルのジュースを「これおいしんだよー」とにこにこと飲ませている。
 娘と言ってもまだ3つになっているかどうかの子だ。
 父親もやっと30に手が届いたというくらいだ。

 それでも親子だった。

 すぐそばにお母さんもいたんだけどね、そっちは目の中からスルーした。いつも父と娘がこんな時間を過ごしているのだろうか。

 本当に何ヶ月ぶりのことで、ここを過ぎたらまた父と娘の触れ合いなんてこの先ずっとないのかもしれない。
 仕事に疲れて帰って娘の寝顔を覗き込むだけかも知れない。

 私から見れば日常茶飯事に繰り返されているように思う光景も、そんな事情を持っているのかもしれない。

 脇のお母さんからしてみれば(自分の都合のいい時だけお父さんしちゃって)ってそれだけかもしれない。

 でも父と娘の光景が胸を癒やすのも事実なんだよな。

 私が無くした光景をそうして探しているだけかもしれない。

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