追われる者

　どこの世界でも世代交代はあります。

　先に行く者は先に行く責任を背負う。
　後から行く者は、必ずあそこまでは行くと心に誓う。

　追われる者の辛さ。追う者の必死さ。

　共にその立場に立てば辛いものでしょう。
　私は勿論追う者の必死さですが、その方が何を目指せばいいか判ってるだけ楽だという気もする。

　追われる立場に変わった途端、更に深い孤独と戦いに見舞われるのかもしれない。
　先へ進むという戦いではなく、今を守るという戦い。その方が辛いのかも知れない。
　
　何も言わずただその立場を守る。後からくる者に鷹揚な態度を見せつつ、内心の恐怖も淋しさも苛立ちも誰にも語ることができない。

　追う者は、大変だよ～、どうしたらいいんだ～　と言えてしまう分、言って周りから慰めてもらえる分、やっぱり楽だな。
　
　追われる辛さを味わう時が来るのだろうか？
　
　それを今心配しても意味は無し、か。

　せいぜい、今は、捨てる神あれば、きっと拾う神あるだろうと、願っているだけ
　
　あるだろう