昔々、あるところを禅僧と三人の弟子が旅していた。
すると大きな河にさしかかった。
その川縁には美しい女が困ったような顔で佇んでいた。
女は禅僧たちに気づき、「私を向こう岸まで渡らせてくれませんか、お願いします」と頼んだ。
禅僧は「よしよし、分かった」と女を抱きかかえ、向こう岸まで運んでやった。
女は礼を言い、その場を立ち去った。
再び旅を続ける僧たちであったが、一人の弟子が割り切れないような顔をしてきり出した。
「師匠様、女の身体に触れるのは、女犯という罪ではないですか?」
すると他の弟子たちも堰を切ったように禅僧を責めだした。
「私も疑問に感じました、さっきの行為は僧にあるまじきものでしょう」
「師匠様、あんなことをして良かったんですか?」
禅僧はそれを聞いて、こう答えたという、
「なんだ、お前たちはまだ女を抱いていたのか、わしはとっくに降ろしてきたぞ(笑)」
戒律は守らねばならない。
それは当然であるが、しかし戒律を守ることにこだわってはいけないのである。
なぜなら、一切は空なのだから・・・。
すると大きな河にさしかかった。
その川縁には美しい女が困ったような顔で佇んでいた。
女は禅僧たちに気づき、「私を向こう岸まで渡らせてくれませんか、お願いします」と頼んだ。
禅僧は「よしよし、分かった」と女を抱きかかえ、向こう岸まで運んでやった。
女は礼を言い、その場を立ち去った。
再び旅を続ける僧たちであったが、一人の弟子が割り切れないような顔をしてきり出した。
「師匠様、女の身体に触れるのは、女犯という罪ではないですか?」
すると他の弟子たちも堰を切ったように禅僧を責めだした。
「私も疑問に感じました、さっきの行為は僧にあるまじきものでしょう」
「師匠様、あんなことをして良かったんですか?」
禅僧はそれを聞いて、こう答えたという、
「なんだ、お前たちはまだ女を抱いていたのか、わしはとっくに降ろしてきたぞ(笑)」
戒律は守らねばならない。
それは当然であるが、しかし戒律を守ることにこだわってはいけないのである。
なぜなら、一切は空なのだから・・・。