人格の陶冶

もう２年前のことであるが、大阪府立高校の数学教諭が指導能力不足を理由に解雇された。
彼は、大学入試の問題はおろか、高校入試の数学の問題でさえ平均点を取れなかったという。

たしかにこれでは、免職処分もやむをえないであろう。

しかし教師は、各教科の学問的能力のみならず、生活指導者としての潔癖で高潔な「人格」を求められる存在でもあるはずだ。

「歪んだ人格」を理由に解雇された教師は、実際に問題を起こさない限り、あまり聞いたことがない。

歪んだ人格の持ち主である教師を僕はイヤというほど見てきた。
人格が歪んでいればいるほど、「私は教師だ、生徒は私に媚びへつらわねばならない」という意識を強くもっていた。

人格の客観的チェックが可能であればなぁ・・・。

「あぁ、kouheiも教育実習に来るんですか？Ｔ先生、あいつは高校時代煙草を吸ってたんですよ」

「そうか、そういえばうちのクラスで喫煙により停学になった者が２名いて、そのうちＵが２回停学になっているから、二人で３回やな・・・ようし、このあまった１回をkouheiが停学になったということにして苛めてやろう、ところでお前はどうなんだ？」

「えへへ、僕も吸ってましたけど、僕のことは勘弁してくださいよ、えへへ」

この教師は、３年間担任をもつことを禁止され、なおかつ嫁さんに愛想を尽かされ、離婚するはめとなった。

あぁ、人格を客観的にチェックする方法があればなぁ・・・。

教師を目指す諸君、学問能力の研鑽を積むことはもちろんだが、人格の陶冶にも熱情をもって努めてね、ヨロシク！