静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

研究所の講義ー海洋深層水

2022年06月27日 16時35分31秒 | 授業・講演

6月27日 月曜日

 

静岡県水産・海洋技術研究所の職員を招いて行った講義、今回のテーマは「海洋深層水」でした。

海洋深層水とは、水深200mより深い海の海水です。この水深になると太陽の光がほとんど届きません。また表層水との混合がほとんど起きないことから海洋深層水には、低温で安定していること、清浄性が高いこと、栄養塩(窒素、リン等)の含有量が高いことなどの特徴があり、水産利用のほか、食品の製造、健康増進的な活用、農業やエネルギー分野など、幅広い分野で利用されています。

海洋深層水を利用するためには、陸上から取水管を設置して取水する必要があるのですが、国内には取水施設が北海道から沖縄まで15地点ほどあります。学園に隣接する焼津漁港では、駿河湾の水深280mと397mの2層から海洋深層水の取水を行っており、いずれも「駿河湾深層水」と して一般に販売されています。

駿河湾深層水は水産の分野で様々な用途に利用されています。漁獲物を港まで鮮度良く運ぶには、魚を入れる魚艙の水温を下げて運ぶ必要があるのですが、このとき海洋深層水を使用すると水温が表層海水よりも低い(1年中11℃前後)ため使用する氷を節約することができます。また、栄養塩が豊富で海藻がよく育つことから、水産・海洋技術研究所では海に移植するサガラメという海藻の苗の生産に深層水を利用しています。さらに1年中低温で病原菌がほとんど無いことから、深海生物の飼育にも有効でありこれまでに様々な技術開発が行われてきました。

さらに、海洋深層水の塩分だけを取り除いた脱塩水も販売されており、食品加工や一般家庭での調理等に利用されています。

講義では、深層水の特徴とその利用方法を中心に、お話ししていただきました。

 

来年度、入学希望者向けに学園の見学説明会を実施します。園長が学園生活を御説明し、施設を御案内します。

また、学力や寮生活に対する不安など、皆さんの心配、疑問にお答えします。7月の開催日は7月9日(土)と7月10日(日)です。

ご参加いただける方は開催日の4日前までに申し込みをお願いします。

ホームページ(https://gyogaku.com/)トップページのバナー「見学説明会お申し込み」から、必要事項を記入の上、お申し込みください。

週末は都合が付かないという方、平日でも対応可能な日がありますので園長(TEL:054-627-0219)までご相談ください。

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