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静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

漁場調査終了、沖縄入港

2016年12月14日 09時07分40秒 | 28乗船実習

さて、今回も2日分です。
漁場調査が終わって、ほっとした気持ちが伝わってきます。
乗船実習を経験し、学園生も就職希望が固まったようです。

それでは、専攻科生の主直日誌を紹介します。

【12月11日 主直日誌】
 今日は朝から凍結シフトと漁具の片付けがありました。昨日と同じ位の波の揺れで少し大変だと感じました。凍結シフトは人が少し多くカツオを入れたボーラの受け渡しがやりにくかったと感じました。もっと効率がいい方法を考えた方が時間短縮にもなり一人一人に仕事が行き渡ると感じました。2日前に調査も終了し今航海では満船にすることが出来なったので少し悔しく思います。初日のナブラで私の周りは釣り上げていたのですが、私のバケには掛からず今航海釣れるか少し心配になりました。今思うとあっという間に時間が過ぎ、後は沖縄での寄港地研修と水揚げだけになってしまいました。一日が早く終わると言うことは充実した日を送れていることではないでしょうか。漁業学園の生徒さんとも仲良くなり私の知らなかったロープワークなどを教えてもらったりしています。
 午後からは船洗いを行いました。毎航海終盤に行っているにも関わらず汚れがひどくみんな一生懸命に磨いていました。綺麗になると頑張った甲斐があったと思います。
 今航海残す所一週間くらいです。前の主直の時に怪我、病気なしと書いたのですが今航海は達成出来ませんでしたが怪我はしないようにしたいです。
 また明日には寄港地に上陸します。気温差などが激しいとは思いますが一枚上に羽織る、うがい手洗いをして体調管理を行い焼津入港までは全員元気に帰港したいです。今航海で今年最後になります。残りの当直等を大切にしていきたいです。帰港したらドック作業があります。夏のドックは見学ばかりで作業があまりなかったので、みんなが作業できるように工夫をしていきたいです。

先生の報告書から
・本日も時化の夜明けだった。船首を下側に向けて、午前中凍結シフト等甲板作業を、午後は船洗いを全員で行った。
  予定時刻に遅れるも、いよいよ沖縄入港である、皆とても嬉しそうだ。

【12月12日 主直日誌】
 乗船実習も操業が終わり、ついに沖縄に入港しました。入港したのは12時頃でした。今日の朝から沖縄に入港出来る嬉しさで心が落ち着きませんでした。沖縄の12月は思っていたよりも暖かく半袖で過ごすのがちょうどいいくらいで、南の島に来たことを実感させられました。本科2年生の乗船実習以来2度目の沖縄でしたが。今の沖縄は気候も良く、とても良い時間を過ごすことが出来ました。
 今日は入港してから自由時間で、専攻科の仲間と一緒に沖縄散策を行いました。最初は特に目的地も決めず港の周辺を歩きました。その後は家族や友達のおみやげを買いに国際通りに向かいました。国際通りには、ちんすこうやシーサーなど沖縄の有名な食べ物や置物などがたくさんあり、見ているだけでも楽しかったです。夕食には沖縄名物のソーキ蕎麦を食べましたが私にはあまり好きになれない味でした。
 明日は専攻科全員が南部戦跡めぐりのバス研修に参加します。なかなか歩いては行くことの出来ない場所なので楽しみです。またしっかり沖縄の歴史と文化も学んできたいです。
 今航海も残り少なくなってきましたが、最後まで気を抜かず乗船実習をやりきりたいです。

先生の報告書から
・念願だった沖縄にやっと寄港できた。
 初日ということもあり、皆元気にまた嬉しそうに上陸研修を行った。

なお「主直日誌」については25日のブログをご参照ください。

【那覇港】
那覇港も漁港ではなく、港湾です。港湾法上の重要港湾、中核国際港湾です。
さらに港則法上の特定港です。
重要港湾は全国で102港、静岡県では田子の浦港と御前崎港があります。
中核国際港湾は、静岡県では清水港が該当します。
で、特定港は大きな外国船が入港できるところで、田子の浦港、清水港が該当です。
つまりは、多くの役割を担っています。
沖縄県は離島が多く、50以上の航路を抱えています。
30年ほど前です。フェリーで那覇港に来たとき、港内の水が緑色で南国であることを実感しました。
  
 園長のつぶやき

全国的に見ると漁師になりたい若者はたくさんいます。
でも、漁師は本当に不足しています。

私が考える原因。

漁師を志望しても、学園を知らない人がほとんど。
言い換えると、漁師になる手段を知らない。
生徒や見学者に聞くと学園を「たまたま紹介された」「たまたま知った」場合が圧倒的。
漁師になる訓練校として、まだまだ世に知られていません。
中学生、高校生、そして回りの大人も、漁師になる学校があることを御存じないのです。

さらに。
漁師は続けるのが難しい仕事。
いきなり漁船に乗ることも可能です。
しかし、漁師になる熱い志があっても、船酔い、限られた生活空間、コミュニケーション...
ほとんど続けることができずに辞めていきます。
入ってくる人が少ない割に、出て行く人が多いわけです。

本当に残念です。漁業に入る人が、少しでも準備していれば...

この学園の生徒になれば、しっかり事前準備ができます。
準備でもっとも大事なのは「心構え」です。
心構えを養うための、寮生活であったり、実習です。

このブログで、一人でも多くの漁師志望者に学園を知って欲しいと思っています。
今週も学園見学の申し込みがありました。
自分の目で学園を見て、自分の意志で学園に来てください。

コメント
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