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熊本の半導体工場立地は中九州横断道路を後押しするか?

関連ブログ記事・・・2022/11/14付「中九州横断道路の竹田~阿蘇間の状況について」、2023/6/22付「阿蘇外輪山を貫く滝室坂トンネルは、坑口の標高差が200m!

読売新聞西部本社のサイトに、2023/6/25付で以下のような記事が掲載されました。

「シリコンアイランド」復活へ「中九州横断道路」…TSMC熊本進出など受け政府が整備加速

現在各所で事業が進められている熊本と大分を結ぶ「中九州横断道路」にスポットを当てた記事です。

西側から順に、

1.西端の下硯川IC(熊本西環状道路と接続)~熊本北JCT(九州自動車道と接続)間約4kmを他の区間同様自動車専用道路形式で整備することを決め、熊本港へのアクセスを容易にする

2.熊本北JCT~合志IC(現在工事が進む台湾TSMC社の巨大半導体工場近く)間9.1kmについて、2023年度当初予算で前年度比4.4倍の約24億円を配分

3.合志IC~大津西IC間4.7kmについて、2023年度当初予算で前年度当初比4倍にあたる約2億円を充当

4.阿蘇市一の宮町~波野IC間の滝室坂道路区間6.3kmについて、2023年度当初予算で前年度比約1.3倍の91.5億円を配分

5.波野IC~竹田IC間22.5km(2022/12着工)について、2023年度予算で前年度比約1.2倍の14.2億円を充当

6.犬飼IC~東九州自動車道大分宮河内IC付近間の約18kmは大分県内で唯一の未事業化区間だが、国土交通省が今後ルートを決め事業化を図る構え

となっています。

全面開通すると、熊本市~大分市間の移動は、一般道より約1時間半短縮の約2時間20分となる見込みとのことです。

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上記のうち2~5については、国土交通省九州地方整備局熊本河川国道事務所のサイトに詳細が掲載されています。

http://www.qsr.mlit.go.jp/kumamoto/road/juutai_taisaku/

また、6については、九州地方整備局のサイトで地元向け・関係者向けの説明資料が公開されています。

http://www.qsr.mlit.go.jp/n-michi/file/R4.12.15%20ooitainukai%20setumei.pdf

現時点では以下の3つのルート案が検討されているとのこと。

 (1) 別線整備案(山側ルート):山間部に沿って集落・市街地・浸水想定区域を可能な限り回避する別線整備案

 (2) 別線整備案(平地ルート):平地部の集落・市街地・浸水想定区域を通過するが、起終点間を最短で結ぶ別線整備案

 (3) 現道活用案:大分市犬飼地区と大分宮河内IC付近を結ぶ一般道である国道10号・57号・県道38号の拡幅や交差点立体化等を行うことで対応する案

 

ただ、3と4の間の区間は中九州横断道路としての事業化はされていません。うち大津町東部と阿蘇市西部の間は、熊本豪雨の災害復旧としてほぼ同じルート(大津IC~車帰IC間=自動車専用道である国道57号北側復旧ルート、当ブログの最初の記事である2021/3/1付「国道57号北側復旧ルートに、ようやくバスが運行されるようになります」参照)が開通していますが、大津西IC~大津IC間と車帰IC~滝室坂道路西端間はミッシングリンク状態のままです。

ちなみに、2023/6/23付ブログ記事「滝室坂道路の西側=当初は国道57号に直接接続予定だった件について」で書いたとおり、滝室坂道路の西端は国道57号現道には直接接続せず、熊本県道213号内牧坂梨線の新たに建設するバイパス(長さ1km程度)を介して接続することになっています。但し、該当区間の工事は、担当部署である熊本県阿蘇地域振興局工務課によれば「未だ発注に至っていない」そうです。まあ、用地買収完了済かつ平地なので、工事に着手すれば完成まではそれほど時間はかからないはずですが。

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