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全国交通ニュースブログ

日本全国の交通に関する最新ニュースをピックアップして紹介します。
幹線道路、バス、航路、ICカードなどなど・・・

JR東の地域連携ICカードが長野市近辺に進出、県内他地域はどうなる?

2022-09-30 18:30:14 | 交通系ICカード

JR東日本エリアの各地のバス会社において、同社が主導する地域連携ICカードシステムの導入が進んでいることはこちらのブログで何回も取り上げています。

2022年9月までに青森県・岩手県・秋田県・山形県・栃木県・群馬県のバス会社が導入済ですが、2025年春からは長野県での導入が決まりました。

https://www.jreast.co.jp/press/2022/20220927_ho02.pdf

長野市近辺のバスでは現在独自の交通系ICカード「KURURU」が利用できます。導入は2012年とそれほど古くはありませんが、運営主体が特定のバス事業者ではなく長野市公共交通活性化・再生協議会(事務局:長野市交通政策課)となっており、運営費や今後の展開を考えて地域連携ICカードへの移行を決めたと推測できます。

https://www.ic-kururu.jp/news/topic.php?id=76

ちなみに委員会の構成員には長野市内を通る鉄道を運営するJR東日本長野支社・しなの鉄道・長野電鉄が含まれますが、いずれもICカードには対応していません(JR東の場合、県内の富士見~上諏訪~岡谷~塩尻~松本間ではSuicaなどのICカードが使えます)。

さて、気になるのは、現在ICカードが使えない県内他地域の路線バスの今後の動向ですね・・・

既に鉄道の一部がSuicaエリアとなっている松本・諏訪地域の路線バスのほとんどはアルピコ交通の運行です。同社の長野地区の路線はKURURUが使えますが、あくまでも長野市主導なので他地域に広げるわけにはいきませんでした。今回の動きをきっかけに、アルピコ交通としてJR東の地域連携ICカードを導入する方向に進むかもしれませんね。

上田市では、地元企業が開発した独自のQRコード決済システム「Ticket QR」が導入されており、市内のほぼすべての路線バスのほか上田電鉄別所線でも対応しています。

https://www.city.ueda.nagano.jp/soshiki/kotu/36632.html

飯田市などの伊那地域では、一般的な路線バスはほぼ全滅しており(伊那~高遠線と駒ヶ岳ロープウェイ連絡バスくらい?)、コミュニティバスの天下なので交通系ICカードの導入はなさそうです。


「ボートレース常滑」が誰でも乗れる無料コミバスを運行

2022-09-29 20:30:27 | 路線バス

愛知県常滑市は、10月1日から従来の有料路線バスに代わり、無料のコミュニティバス「グルーン」を市内全域(一部隣接する武豊町・美浜町域)で運行します。

http://www.city.tokoname.aichi.jp/kurashi/1006388/1006546.html

http://www.city.tokoname.aichi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/546/timetable.pdf (路線図・時刻表)

これですが、運行主体は実は「ボートレース常滑」です。運行に要する費用は、市の一般会計ではなくボートレース事業の会計から拠出されます。

https://sports.yahoo.co.jp/official/detail/202209280077-spnaviow

https://www.town.taketoyo.lg.jp/cmsfiles/contents/0000003/3581/40-10-1.pdf

全国各地のボートレース場では長らく来場者向けのファンバスを最寄り駅や周辺地域から運行(多くの場合無料)してきましたが、近年は来場者の減少に伴い減便や廃止が相次いでいます。一方では公営ギャンブルはコロナ禍に伴うネット投票の増加で収益が増大し、一般会計への繰り入れ額も多くなっています。

これを踏まえ、「ファンバスとコミュニティバスを合体させ、市民や観光客など広く利用してもらい、トータルでの出費の削減を図る(ファンバスの費用はそのままとしても、一般会計から拠出する路線バス事業者への補助金やコミュニティバス運行費は節減できる)」という画期的な施策を立案したわけですね。

車両は、2022/9/9付ブログで紹介した中国BYD社製の小型電気バス6台で、6艇が出走するボートレースの各艇の色に合わせています。


瀬戸内国際芸術祭・西部の島に行く船が発着する港への臨時バス

2022-09-29 18:30:44 | 路線バス

瀬戸内国際芸術祭・丸亀市周辺を走る臨時バス」の続きです。

瀬戸内国際芸術祭の会場のうち、香川県西部の島(本島・高見島・粟島・伊吹島)はいずれも秋会期のみの開催です。

https://setouchi-artfest.jp/access/west.html

それぞれの島に行く船の発着する港はいずれも鉄道駅からやや離れており、無料のシャトルバスが運行されます。粟島・伊吹島に関しては港に駐車場がないため、車での鑑賞客向けに確保された臨時駐車場と港を結ぶ無料シャトルバスも運行されます。

本島は前のブログで紹介したので、こちらではあとの3つを紹介します。

1.高見島(多度津港)

瀬戸内国際芸術祭2022公式ガイドブックの265ページには「多度津港と多度津駅を往復するシャトルバス(無料)が概ね30分間隔で運行されます。始発8:00多度津駅発、最終便は最終フェリーの到着に合わせて多度津港発」とありますが、多度津町公式サイト多度津町観光協会のサイトで情報を見つけることはできませんでした。Googleで「多度津港 バス」と検索してトップに出るのは、2016年の秋会期のバス時刻表です・・・(本島内の臨時バスのルートが2022年と大きく違うのがわかります)。

下の写真は、2019年秋会期の多度津港→多度津駅のシャトルバスです。高見島からのフェリーが港に到着するとすぐ発車でした。

2.粟島(三豊市)

こちらは、三豊市の公式サイト上の情報が充実しています。

https://www.city.mitoyo.lg.jp/kakuka/seisaku/sangyo/1_1/2332.html

JR詫間駅からのシャトルバス・駐車場からのシャトルバスとも「随時運行」とあり、一応ダイヤは決めているものの、実際には人が集まり次第(航路への接続は大前提)発車なのかも。

3.伊吹島(観音寺市)

こちらも、観音寺市の公式サイト上の情報が充実しています。

https://www.city.kanonji.kagawa.jp/soshiki/21/7815.html

https://www.city.kanonji.kagawa.jp/uploaded/attachment/29958.pdf (観音寺駅近くからの無料シャトルバスの時刻)

観音寺駅前にもバスが発着できるスペースはありますが、10月15・16日以外は駅から徒歩5分ほどのまちなか交流駐車場が発着点とのこと。


瀬戸内国際芸術祭・丸亀市周辺を走る臨時バス

2022-09-29 12:29:31 | 路線バス

関連ブログ・・・2022/5/19付瀬戸内国際芸術祭・沙弥島+α会場発着の臨時バスに乗車

9月29日から瀬戸内国際芸術祭の秋会期が始まりました(11月6日まで)。

これに合わせ、秋会期のみ会場となる本島(丸亀市に属します)の島内でシャトルバスが運行されるほか、丸亀市の本土側とその周辺を結ぶ臨時バス「アート巡回バス」が運行されます。

https://www.kotosan.co.jp/news/rosen/entry-302.html

https://www.kotosan.co.jp/news/rosen/entry-304.html

1日フリー乗車券(大人500円)で共通乗車できます。春会期の沙弥島の臨時バス(同じ琴参バスが運行)同様、ジョルダンモバイルチケットアプリにも対応しています。

前者は前々回・前回の秋会期に続き運行されるもので、本数の少ない丸亀市コミュニティバスを補完する形で、作品が集中する島の東側で1日10往復運行されます。1回乗車は200円です。

一方、後者は今回初めて運行されるもので、以下の2路線からなります。丸亀港で本島航路のフェリーと接続します。

 (1) 東西線・・・丸亀港→多度津港→丸亀港→丸亀駅→四国水族館→東山魁夷せとうち美術館(沙弥島)→四国水族館→丸亀駅→丸亀港間を1日4便

 (2) 南北線・・・まんのう町役場~琴平駅~善通寺駅~丸亀駅~丸亀港間を往路は朝に2便、復路は15時以降に3便

こちらは、1日フリー乗車券のみの対応です(1乗車のみは不可)。瀬戸芸目当てで丸亀市にやってきたアート鑑賞客に、周辺を巡ってもらおう<東西線>、あるいは宿泊地からorへの便を図ろう<南北線>という試みでの運行ですが、果たしてどの程度の利用があるでしょう? ちなみに、多度津町内には現在路線バスは走っていません。


東播磨道八幡三木ランプ付近の2022/9時点の状況(後)

2022-09-28 18:39:45 | 東播磨南北道路

東播磨道八幡三木ランプ付近の2022/9時点の状況(前)の続きです。

県道宗佐土山線と県道加古川三田線の交差点です。高架橋の橋脚は北に向けて続いています。

しかし、工場が邪魔をしています。兵庫県のサイトで公開されている「東播磨南北道路の令和3年度投資事業評価調書」によれば、用地進捗率は100%のはずですが・・・

ここにある建物には、日本一のセンサーライトのメーカーと、刃物卸の会社が所在しています(隣接する三木市は刃物が地場産業)。ただ、前者の中心事業所は同じ加古川市内でも全く別の場所にあり、後者の本社は2021年4月に三木市高木に移転しているので、実際には東播磨道が通る予定の部分は兵庫県に売却済みなのかもしれません。

さて、交差点とこの建物の間で、県道宗佐土山線は三木鉄道と交差していました(鉄道側が掘割)。三木鉄道は2008年春に廃止になり、三木市内の廃線跡は「別所ゆめ街道」として整備されていますが、加古川市内区間はレールをはがしただけでそのまま放置されており、東播磨道の工事が本格化するまで下を歩けました。

2022年9月時点では、交差付近は盛り土により跡形もなくなっています。ただ、すぐ東側では、三木鉄道の上を赤い鉄橋で越えていた農業用水路が今も現役です。

丘陵地の東側に回ると、三木市側の「別所ゆめ街道」に続く形で舗装された道路が整備されており、交差点整備完了の暁には自動車で通れるようになりそうです。

しかし、現時点ではだれも通らない(県道側は工事現場のため通行不可)ので、早くも荒れ放題です・・・

一方、加古川市側は、かつての起点の加古川線厄神駅からここまで廃線跡が原形のまま残り(線路および橋梁部分のみ撤去済)、県道の手前まで続きます。ここに踏切があったことも明確にわかります。東播磨道の工事が始まるまでは、三木市側に通り抜けて上記の地点に出られました。