gurimoeの内輪ネタ日記(準備中)

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『火の国、風の国物語 12巻』の感想レビュー

2011年04月21日 01時13分22秒 | ライトノベル・小説
富士見ファンタジア文庫のラノベ、『火の国、風の国物語 12 傑士相求』(師走トオル先生原作、光崎瑠衣先生イラスト)が発売中です。

表紙はジェレイド&ミーアを中心に…というか、13巻との2画面連結タイプですね。
13巻で完結ということで、一大歴史絵巻のトリを飾るに相応しい仕様でテンション上がります。
個人的には、フィリップが若干見切れてるのが小物っぽくてツボったりw
考え方によってはセンターとも言えますが、美味しいところはアレスとかアレスとかに持っていかれるんでしょうね~と思ってみたり。
クラウディアとパンドラの描かれ方がどうなるのかも楽しみ。

お話的には、オビバレで全て事足りる気がしないでもないですが、ついにアレスが王になるという驚きの展開です。
いや、クラウディアと結ばれて王になってハッピーエンドなのかな~と、多くの方が予想されていたのではないかと思いますが、先にまずあの伏線を使って王になっちゃうのか~!という意味で新鮮でした。
騎士から英雄に、そして奴隷にと、波乱万丈の人生を生き抜いてきたアレスですが、それが武力一辺倒の青二才から、国を背負って立つ英雄王へと成長させてきたことを思うと胸熱。
カラーの白銀の全身鎧姿がカッコ良すぎる件w

というか、アレスとジェレイドが組むという展開は、読者ならまず最初に思い描く理想形だったわけですが、片や全員を救うことこそが理想とする考えと、片や真の理想のためならば犠牲もやむを得ないという考えのふたりゆえに、時間がかかってしまったのはやむを得ないかと。
個人的には、ジェレイドの吐血っぷりを見て最後まで生き残れないんじゃないかと心配していましたが、まるで水を得た魚のように元気になったのを見てニヤニヤしてしまいました。
三国志で例えるなら、呂布と孔明が手を組んで挙兵したぐらいの感覚でしょうから、普通に考えればもはや向かうところ敵なしという感じですね。
これは良い三顧の礼(三度邂逅して仲間になった的な意味でw)。

今までの旅路で得た仲間達との絆や、アレスが王となって目指す物の掘り下げ、及びミーアの恋心の行方等々、ラストを目前にして色々な問題を整理していくエピソードなだけに、バトルシーンよりも心の動きにスポットを当てた展開は、まさに『嵐の前の静けさ』とでもいうべき緊迫感と高揚感がありました。
次巻への伏線という意味では、フィリップ側の動きが語られると同時に切り札となりうる要素がチラつかされたりと、最終決戦が今から待ち遠しい限りです。
とりあえず、ルノアとの関係(性的な意味でw)だけでも十分に美味しいんじゃね?なフィリップさんですが、アレスに負けているというコンプレックスを自覚しつつも、それを乗り越えようとする意外な生真面目さがある意味人間臭く、そこが切り札やパンドラからの予言の要素と相まってどの様な終幕を迎えるのか目が離せませんね。

また、今回は前哨戦だけに、戦闘の結果はある程度見えていたわけですが、ここであのキャラが横入りしてくるとは!?というサプライズがあったのも良かったと思います。
展開としても理由があったわけですが、最近出番も少なかったからですねw
ポジショニング的には赤十字的な中立のイメージですが、ちょっと某ソレスタルビーイング的な存在感も発揮されていたようなw

アレスの珍しく小粋な誕生日演出には、クラウディアが本命ということを再認識させられてニヤニヤでしたが、ミーアにしてもベアトリスにしてもなんという据え膳w
王になったら文字通りのハーレム建築エンド展開ですね、わかります♪
しかし、片や風属性最強の魔法使い、片や超一流暗殺者とか、英雄色を好むとは言えど、大奥的危険地帯感パネェ。
これは上手く機嫌を取っていかないとw

今後の展開に対しての願望というか、妄想も込みになってしまいましたが、文字通り『王』道の展開がとても好印象でした。
まさに準備万端整った!という感じで、盛り上がりも最高潮かと。
ジャンルの多様化とともに、正統派のファンタジー世界を舞台にした英雄叙事詩というシリーズ形態自体が少なく感じられる今日この頃のラノベ界ですが、だからこそ、本作のような作品を求めている方も多いのではないかと思います。
ファンの方には最後までしっかりと見届けていただきたいところかと。
決めゼリフが炸裂するところが早く見たいですw

また、火風が終わってしまうのは残念ですが、新シリーズの『僕と彼女のゲーム戦争』が電撃文庫からリリースされるということで楽しみです。
最近では作品以外の某一件でも有名になった感のある師走先生ですが、ますますご活躍の場を広げて行かれるということでなによりですね。
火風最終巻と合わせてチェックさせて頂きたいなと思います。


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